心に残る静『Clemency』 タイトルの『Clemency』とは、恩赦の意味。大統領やら州知事やら権力のある人が、死刑執行を直前で止めたり、減刑したりすること。ただあまり期待は出来ない。私がこの映画を観て、すぐに思い出したのが、トロイ・デイヴィスのことだ…
熟成と新鮮さが同居する『ワインは期待と現実の味』 配信後に私界隈では割りと話題になった作品。私界隈って何よ?って感じですよね。私がフォローしている有名人の間。この作品の監督・脚本・制作のプレンティス・ペニーが業界では友達が多いんでしょうね。…
只者ではない人たちが銀行を作ったサクセスストーリー『ザ・バンカー』 ブラックムービーには伝記モノが多い。そしてサクセスストーリーが非常に多い。随分前に、「黒人映画はサクセスストーリーの伝記映画ばかり」と、少し意地悪な書き方をした文に出会った…
ハンマーと巨人伝説が現代のコンプトンに甦る『John Henry』 ジョン・ヘンリー。黒人民話の主人公。前にダニー・グローヴァー主演で『John Henry : Tall Tales & Legends / 日本未公開 (1986)』というTV映画化された作品を観ているので、タイトルだけでピー…
「またか...」をいつか無くすために『Always in Season』 恐らくこれから書くことは多くの人々にはあまり歯牙にもかけないことかもしれず、それゆえにこの作品への興味もないかもしれない。「またか...」そう思う人が多数であろう。その「またか...」だから…
スポーツとは?言葉にならない気持ちを残す『内なる殺人者: アーロン・ヘルナンデスの素顔』 女性は付き合った男性に影響されるとよく言う。元々趣味がハッキリしている私にはそんな通説は通用しない!と言い切りたいところですが、残念ながらアメリカン・フ…
上手過ぎで...『いのちの紐』 随分前にターナー・クラシック・ムービー(TCM)チャンネルで、シドニー・ポワチエ特集をしていた時に放送した映画(だったと思う)。中々観ずにそのままにしてしまった。という訳で、シドニー・ポワチエ主演作品です。監督は本…
淡々と1家族を見つめ、そして何かを伝える『Quest』 2017年のサンダンス映画祭にて公開されたインディペンデントのドキュメンタリー映画。この年のサンダンス映画祭のドキュメンタリー部門は激戦だった。兄を殺害されたヤンス・フォードがその真相に迫る『S…
史上最強のクールの誕生『Miles Davis : Birth of the Cool』 私は映画のことを書いていて行き詰った時、つい手に取ってしまうのが中山康樹氏の『マイルス・デイヴィス』という講談社新書だ。私のマイルス・デイヴィスの知識は殆どこの本から頂いた。そして…
心地いいラブストーリー『The Photograph』 私は最近、少女漫画に激ハマっている。いい歳して気持ち悪いと思うし、いきなりどうでも良い話きたねって感じではありますが、関係あるので我慢して読んでください。前々から書いているけれど、少女漫画的な設定で…
25年ぶりに奴ら”バッドボーイズ”がやってきた!どうする?『バッドボーイズ フォー・ライフ』 25年。それは産まれた赤ちゃんが既に成人してしまう位長い。成人どころか、生まれてから25年間の間に結婚すらしてしまう人がいる。実際に私が25歳までには結婚・…
事実は小説よりも... 物語ではない現実を知る『黒い司法 0%からの奇跡』 Cinraさんにて一生懸命にレビューを書かせてもらっているので、そちらを最初に読んで頂けると幸いです。 この記事を読んでいただけると、『黒い司法 0%からの奇跡』のオフィシャル…
アポロ劇場の歴史の長さとその重さを感じる『The Apollo』 ニューヨーク、ハーレムの観光名所であろうアポロ劇場。オフィシャルサイトによると、アポロ劇場としてオープンしたのが1934年だそうなので、今年で86年目になる。86年もハーレムの歴史を見続けた..…
MIBが再びやってきた!でも彼らは貴方に思い出させない『メン・イン・ブラック:インターナショナル』 Here come the Men in Black, They won't let you remember... 『メン・イン・ブラック』と聞くと、ウィル・スミスのラップもだけど、Cokoのこの☝のボー…
ただ歌うことが好きだった人が変わるまで『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』 ホイットニー・ヒューストン。2012年に他界してから、もうすぐで8年が経とうとしている。毎年、グラミー賞前にはホイットニーを思い出すようになった。熱狂的なファ…
業界支持率100%男『ブラック・ゴッドファーザー:クラレンス・アヴァントの軌跡』 こういう人って本当に凄いよね。一般人にはあまり知られていないけれど、その業界内では知らない人はいない的な。業界支持率100%みたいな。そういうのって凄いカッコいいで…
もうそうなるしかない2人『Queen & Slim』 私がこの『Queen & Slim』を観た直後に思い出した作品がタランティーノの『トゥルー・ロマンス』だ。疾走感とか痛々しさがあって、『トゥルー・ロマンス』と似ている。主演は『Get Out / ゲット・アウト (2017)』や…
チャドウィック・ボーズマンらしいアクション映画『21 Bridges』 チャドウィック・ボーズマン。私にとって、もうボーズマン=ブラックパンサーであって、『Black Panther / ブラックパンサー (2018)』とは切っても切れない。この先、もし『ブラックパンサー…
大好きなモータウンの詰め合わせ『Hitsville: The Making of Motown』 その人のことを知るための質問の中に「無人島に1枚だけアルバムを持っていくなら?」というのがある。1枚だけというのが超難問である。恐らく私は、R&Bと三代目J SOUL BROTHERS曲が200曲…
大人好みな屈折した高校物語『Luce』 今年、一体何回ケルヴィン・ハリソン・ジュニアと書いただろうか?というくらい、今年は沢山の映画に出演していたケルヴィン・ハリソン・ジュニア。一番印象に残っているのが『Monsters and Men / 日本未公開 (2018)』の…
絶望の底に見えるもの。とんでもない19歳が現れた『Burning Cane』 あなたは17歳のころ、何をしていましたか?何を考えていましたか?私が17歳だったころ... 遥か遠い過去のこと過ぎで記憶が無いけれど、映画の脚本を書こう!とペンを握った記憶がない事だけ…
見た目で物事を判断してはいけない『Black and Blue』 『Moonlight / ムーンライト (2016)』のジャンキーなママ、ダニエル・クレイグ主演『007』のマネーペニー... イギリス出身のナオミ・ハリスは、今やイギリスだけじゃなくて、アメリカでも大活躍中だ。そ…
Not Solid『Undercover Brother 2』 『Undercover Brother / アンダーカバー・ブラザー (2002)』、好きだった。ジェームズ・ブラウンやブーツィー・コリンズやビリー・ディ・ウィリアムスという本当にカッコいい人たちを引っ張りだして、パロディを本格的に…
水の中を歩いて渡るモーゼ、ハリエット・タブマン物語『Harriet』 ハリエット・タブマン、いずれはアメリカの20ドル紙幣になるかもしれない歴史的な人物。その女性は、奴隷状態の人々を率いて約束の地まで連れていったモーゼと同じ状況でだったので、「モー…
俳優アドウェール・アキノエ=アグバエはなぜスキンヘッドになったのか?『Farming』 俳優アドウェール・アキノエ=アグバエの監督デビュー作!トロント映画祭でワールドプレミアしてから気になっておりました。なんでも、アキノエ=アグバエの自伝的な作品…
知って欲しい、そして話を聞いて欲しい不屈の男『ブライアン・バンクス』 ブライアン・バンクスのことは、ずいぶん前から知っていて、ニュースで聞くたびに気を揉んでいた。もう最近では日常化し過ぎている気がする、冤罪により刑務所暮らしをした人の物語だ…
『ドールマイト』&ルディ・レイ・ムーアをより魅力的にした自伝映画の最高級品『ルディ・レイ・ムーア』 やりよった。エディ・マーフィはやりよった!元々やる男だとは思ってた。特に『Dreamgirls / ドリームガールズ (2006)』で見せた演技力からずっと期待…
史上最高に緩い映画は史上最強に愛くるしい映画であった『ドールマイト』 あのエディ・マーフィがルディ・レイ・ムーアを演じる。そう聞いた時、正直言って驚いた。「いやいや、エディ... その前にレッド・フォックスやリチャード・プライヤーを演じて!」と…
生きることはカッコいい。新感覚のホラー『Sweetheart』 キアシー・クレモンズ、大好きです。唯一無二の存在感を感じる。髪型や表情が違うだけで、雰囲気が全く変わるのも、彼女の強み。なんと言っても『Dope / DOPE/ドープ!! (2015)』でのボーイッシュな…
地球にはウィル・スミスの敵は残っていない『ジェミニマン』 ウィル・スミスって、やっぱり天性のスターって感じしますよね。見ているだけで、ワクワクして笑顔になる。色んなタイプの芸能人がいるけれど、ウィル・スミスは人を笑顔にする生まれながらのエン…