Skin / 日本未公開 (2008)
Cast >> Sophie Okonedo (Sandra Laing), Sam Neill (Abraham Laing), Alice Krige (Sannie Laing), Tony Kgoroge (Petrus Zwane) ...
Director >> Anthony Fabian
Writer >> Anthony Fabian, Helen Crawley, Jessie Keyt, Helena Kriel
Producer >> Anthony Fabian, Genevieve Hofmeyr, Margaret Matheson
Genre >> Biography
Country >> UK
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 4 Music >> 5
Color is nothing but a color
サンドラは厳格な父アブラハム(サム・ニール)と優しい母サニー(アリス・クリーグ)と兄に囲まれ、南アフリカの小さな田舎町に生まれ育った。学校に行く年頃になると、自分だけ何かが違う事に気がつき始めた。両親も兄も白人だったが、自分だけ黒人に近かった。白人用の学校に入ったが、それが理由で退学させられた。両親は裁判で戦い、サンドラの白人の地位を獲得。しかし成長したサンドラ(ソフィー・オコネドー)は、白人社会から爪弾きにされ馴染めず、黒人青年ペトリス(トニー・キゴロギ)と出会い...
アパルトヘイトという奇妙な法律が生んだ悲劇である。たまにニュースになったりする。黒人の夫婦から白人の子供が生まれてきたり、その逆で白人の夫婦から黒人の子供が生まれたり、双子なのに黒人と白人だったり。白人と黒人が平等なら、それは何の問題もないけれど、そこに不均等が生じると悲劇になる。この映画の元となったサンドラが生まれたのが、1955年の南アフリカ。アパルトヘイトがあった時代。サンドラの両親は兄と同じく愛情たっぷりにサンドラを可愛がるが、世間がそれを許さない。まだDNAが一般化していない事もあって、彼らは世間の注目を集める。サンドラの家庭は少しずつ崩壊してしまう。サンドラも黒人のコミュニティからは受け入れられるが、やはり白人の両親に育てられたという事でそこでも摩擦がおきる。2つの自分を持った人の悲劇でもある。そんな複雑なサンドラをソフィー・オコネドーは上手く演じている。今にでもすぐに割れてしまいそうな殻に包まれた女性であり、愛情と安らぎを常に求めている女性の両方を演じている。
アパルトヘイトは普通の感覚では全く出来ない人が作り出した法律。そして人はまた科学では証明できない事をやり遂げてしまう。きっとアパルトヘイトなんて作った者への神からの挑戦かもしれない。
(2/1/11:DVDにて鑑賞)