アメリカ黒人映画傑作選

4/18(金)〜5/8(木)にヒューマントラストシネマ渋谷にて上映予定のアメリカ黒人映画傑作選にコメントを出しております。嬉し過ぎで指定の文字数飛び出したくらいです。いやー、私のこの喜びを250字で納めるのは無理でした。そんな気持ちを削りに削った255字で伝わるといいのですが...
そして一足お先に作品も拝見させて頂きましたよ。LA反逆者たちと呼ばれた70年代にUCLAに集まった映画・芸術家たちの主力メンバーであるビリー・ウッドベリー監督xチャールズ・バーネット脚本の『Bless Their Little Hearts / 小さな心に祝福を (1984)』。観れないと思っていたので、マジで奇跡です。私の生涯ナンバーワン作品『Killer of Sheep / キラー・オブ・シープ (1977)』に次ぐ作品で、これまたネオレアリズモ作品。この↑↗写真とかモロに『キラー・オブ・シープ』ですよね。同じ家?ってくらい。小さい子供たちはチャールズ・バーネットの子供たち(姪・甥との情報も)で、姉役は『キラー・オブ・シープ』にも出演。厳しい社会問題がこれでもかという位に、主人公の男と妻の生活を淡々と映しだすことで明らかになっていく。90年代を席巻したフッド映画の舞台になったロサンゼルスが、今回も舞台。取って付けたようなロケーションではなくて、主役のように存在感を発揮している。何気なく映る日常が彼らの喜びであり、怒りであり、哀愁であり、楽しみである。音楽がこれまたブルースからスピリチュアル、そして奴隷ソングと濃い。ドキュメンタリーのような現実描写で、心が抉られる。魂が熱く、そして重く感じる。ってあまり書くと100本映画で書けなくなるので、とっておきます。キャットフィッシュ~~~(ナマズ)。この辺りもチャールズ・バーネットだなーと。嗚呼、早く詳しく説明したい。
『Losing Ground / ここではないどこかで (1982)』は、ビル・ガンとデュアン・ジョーンズがまた共演していた作品を観れる奇跡~~~!!! ビル・ガンとデュアン・ジョーンズと言えば『Ganja & Hess / ガンジャ&ヘス (1973)』。ビル・ガンは脚本に監督に俳優と、時代を先に行き過ぎていたマルチエンタテイナー。芸術家で前衛的。生と性を耽美的に描かせたら世界一。そしてデュアン・ジョーンズと言えば、『Night of the Living Dead / ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生 (1968)』。伝説的俳優。と、肝心な本作の監督キャスリーン・コリンズを置き去りに。若くして亡くなってしまった監督であり活動家。遺された作品は、娘さんが頑張って近年になって公開されており、本作もその1作品。今回のコメントで、私はLA反逆者たちとNYインディと分けた。コリンズ監督もLA反逆者たちと積極的に交流しておりますが、厳密に書くと違う流派。見れば分かると思います。音楽とかも違う。どちらかというと、『Chameleon Street / 日本未公開 (1989)』に繋がれているもの・通じるものがあるなと。あとこの作品にも出てくるキャラクターにスパイク・リーを感じたので、余計にNYインディと分けました。スパイクも影響受けている筈。あと、大事なことなのですが、やはりNYインディ一派のジョセフ・B・ヴァスケスの名前をエンディングロールで発見したこともある。『Hangin' with the Homeboys / N.Y.キッズ・グラフィティ (1991)』という売れる前のジョン・レグイザモが出ていたインディ映画。これからという時に33歳という若さで亡くなっております。今回は、カメラマンだったかな? で、カメオ出演と裏方でも参加している。是非見つけて欲しい、本作での彼の姿と後日にでも彼の作品『N.Y.キッズ・グラフィティ』も。彼もまた凄い才能の持ち主でした。そして、本作の邦題がすごく好き。珍しくいい邦題。作品愛を感じるし、作品にぴったり。
『Daughters of the Dust / 海から来た娘たち (1991)』だけは、以前に日本でも『自由への旅立ち』という邦題で出ています。って、私、当時は4.5点付けているんですね。かなり厳しめ。今なら確実に5点です。若い私は気づいてないね、色々なことに。LA反逆者たちのジュリー・ダッシュのストーリーテラーと、撮影技師アーサー・ジャファの才気煥発。ジュリー・ダッシュは、『Selma / グローリー/明日への行進 (2014)』とかのエヴァ・デュヴァネイ監督に影響を与えた。アーサー・ジャファは、確実にブランフォード・ヤングに繋がれている。同じハワード大学卒だし、コラボもしていた筈。ジャファは本作でスパイクに気に入られて、『Crooklyn / クルックリン (1994)』に迎えられたけれど、お互い作品には譲らないため衝突しちゃったんだよね。かなりこじれた。当時から高評価を受けていたけれど、最近になってビヨンセが本作に影響を受けたりしたので、また認められて再々発見されている作品。
あと大事なことなのだけど3作ともにアメリカ国立フィルム登録簿入りしている。つまりほぼ永久的にアメリカで保存される作品。
と、思いつくまま長々と書いてしまいましたが、コメントを書いている時に思い出したのが大好きなラップ曲『Burn Hollywood Burn』。特にビッグ・ダディ・ケインのパートが好きで、「自分たちの映画」は完全にインスパイア・バイ・ビック・ダディ・ケインです。ありがとうケイン。当時初めて聞いた時からこの言葉がすごく残っている。LA反逆者たちもNYインディも目指すところは大手映画会社の偏見や圧力に屈しず「自分たちの映画」を作る。だから大手資本に頼らず、インディという道を選んだ。後のスパイクは彼らの足跡を継いだのです。実はスパイクはUCLAとかUSCに行きたかったけれど、成績が足りなかったし、故郷に戻りたくてニューヨーク大学を選んでいる。
公開に併せて100本映画も書けたら更新します(つまりまだ書いていない)!
この勢いで、LA反逆者たちの1人ラリー・クラークの『Passing Through / 日本未公開 (1977)』もいつか公開されますように!!!!!!!!!! これも幻の作品。私もまだ未見。『キラー・オブ・シープ』がチャールズ・バーネットの修士論文作品で、『小さな心に祝福を』がビリー・ウッドベリーの修士論文作品、『Passing Through』がラリー・クラークの修士論文作品。『Passing Through』もアメリカ国立フィルム登録簿入り。すんごい人たちです。あああああぁあああああ観たい!!!!!