Cast >> Paul Robeson, Pam Grier (narrator)
Director >> Gil Noble
Genre >> Documentary
Country >> UK
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> 5
Let Him Sing His Freedom Songs
数々の人種の壁を破った名優にして世界で愛された歌手であり、大学フットボールの殿堂入りを果たしているアスリートであって、世界で学んだ学者でもあった... そして自由の国であるアメリカに警鐘を鳴らした活動家でもあったポール・ロブソン。そのロブソンの姿を追うドキュメンタリー。
ここまでに全てにおいて第一線で活躍した多彩な人は先にも後にもポール・ロブソンただ一人だったと思う。だから孤独だったと思う。公民権運動も行われていない頃にロブソンは率先して南部に出向いて行進やピケに参加した。ロンドンの炭鉱で働く人々の生活が貧しいとしれば、彼は出向いて「The Proud Valley」という作品に出演してその人達と多くのものを共有した。そして彼はソビエトという国を知り、自分が「人間」ポール・ロブソンで居られる空間を初めて知った。そして自分が信じ思っている事を話すという事を長年奪われていたロブソンは、それに固執したのだと思う。人々とは心で繋がっていたが、アメリカという国からはロブソンは孤立してしまった。その孤独は50年代に入ると体を蝕んでいった。
ポール・ロブソンが今の時代を生きていたら... 彼はもう少し自由に彼の誰よりも美しいベース声音で自由な歌を歌っていたことと思う。そして人々は人間ポール・ロブソンと歌手・俳優ポール・ロブソンをもっと賞賛していた事と思う。
(6/7/09:DVDにて鑑賞)