iNumber Number: Jozi Gold / イナンバ・ナンバ: ヨハネスブルグの金塊 (2023) 1857本目
This is what real gold feels like.
前作『iNumber Number / 裏切りの獣たち (2013)』から10年もの時を経て、まさかの続編が完成。主役のチリとシューズのコンビは変わらず。というか、もう10年前の作品なので、すっかり内容とか頭から消えている。が、続編観ていたら何となく思い出したかも。
大きな橋の上をコンバーチブルの車に乗った男が颯爽と走っていた。どうやらおとり捜査で、小型カメラやマイクにてシューズ(プレスリー・チュエニヤハエ)が、ガラの悪そうな男に変身したチリ(スドゥモ・ムチャーリ)と話していた。ハイエナのジョンガを飼うハイエナ・マン(Bongile Mantsai)から金塊を買おうとするチリ。警察ということがバレて、2人は乱闘になり、ヨハネスブルグの町に逃げるハイエナ・マン、そして追うチリとシューズだったが...
前作の頃は、サハラ以南のアフリカ映画の新しい風を感じる、アメリカ90年代のアクション映画全開ながら、独特の絶対に読めない物語性があってとても好きだった。あれから10年。アフリカの映画は、真っ二つに分かれていて、それが主流になったなーと感じている。南アフリカとノリウッドのナイジェリアは、アメリカに影響されたエンタテイメント性優れた作品が多い。音楽の方は、しっかりとしたルーツも感じさせるオリジナリティに溢れながらもエンタメ要素を上手く取り入れて、今はアメリカでも完全に受け入れられて大人気だ。ラジオで聴かない日はない。他は昔ながらのウスマン・センベーヌとかジブリル・ジオップ・マンベティみたいな芸術性溢れる作品が多い。でも根底にあるのは、最後まで読めない面白い物語と展開だ。それは両者一緒。だが、この作品は正直ハリウッド映画と同じでメソッド通りの筋書で読めてしまった。途中、まさかの『HiGH&LOW』のRude Boysじゃん! という箇所もあり、色々な意味での家族を守るという心意気を含めてほぼ同じであった。南アフリカで『ハイロー』!! 冒頭から30分位という長い時間の逃走劇は面白かった。が、アクションのコレオグラフィーはまだまだ未完成という感じを受けたので、これから十分に伸びていく余地はあるので楽しみである。
(3.75点/5点満点中)
iNumber Number: Jozi Gold / イナンバ・ナンバ: ヨハネスブルグの金塊 (2023)