Nobody's Fool / 日本未公開 (2018) 1658本目
ちょっと懐かしさのあるタイラー・ペリー産ラブコメ『Nobody's Fool』
タイラー・ペリー最新作ラブコメディ。今が旬のティファニー・ハディッシュが出演。ベテランのウーピー・ゴールドバーグが母親役で出演。主演は、『Ride Along / ライド・アロング ~相棒見習い~ (2014)』のティカ・サンプター。実は、タイラー・ペリーって、ライオンズゲート社とズブズブの関係でして、理由は拙著「ブラックムービー ガイド」の208頁に載っているので読んで欲しいのだが(という名の宣伝)、今回はそのライオンズゲートを初めて離れ、パラマウント社で撮った作品が今回の作品で、いつもとは違うところである。それが良くなかったのか?タイラー・ペリーとしては珍しく興行成績が初登場3位とあまり良くなかった。が、制作費を下回る事もなく、ほぼ2倍稼いでいるので、十分であろう。という訳で...
広告会社でバリバリに働いているダニカ(ティカ・サンプター)だったが、恋愛の方はダメで、長く付き合って結婚間近だった男に他に女が出来て振られた。でも、チャーリーという新しい彼と上手くやっていて結婚も間近だとダニカは信じていた。しかし会社の同僚で親友のカリ(アンバー・ライリー)に言わせると、「会ったことすらないので恋人ですらない!」。そう、ダニカはまだチャーリーと会ったことがなかった。FaceTimeですらいつも理由をつけて避けられていた。そんな中、姉妹のタンヤ(ティファニー・ハディッシュ)が刑務所から出ることになった。母(ウーピー・ゴールドバーグ)から、もう家では面倒見切れないからと、タンヤを押し付けられたダニカ。タンヤは職を探している時に、いつもダニカが世話になっているコーヒー店の店長フランク(オマリ・ハードウィック)がタンヤがコーヒーマシーンに長けていることを知り雇うことに。実はフランクはダニカに好意を寄せているが、尻込みしていた。タンヤがフランクに発破をかけるが、ダニカはチャーリーに夢中で...
という、普通のラブコメ!なんだけど、タイラー・ペリー作品なので、いつものように「赦し」というメッセージもある。そして人を見た目や経歴だけで判断しない!というのも含まれている。この2つは、タイラー・ペリーが一貫しているメッセージ。なんだけど、やっぱりそれ以外はふつーーーーーのラブコメ。ティカ・サンプターがジャネット・ジャクソンの曲で踊る所は好き。ラブコメぽい。でも、コメディの部分は、ティファニー・ハディッシュとウーピー・ゴールドバーグの才能が比重を占めている。この2人が出てくるシーンは面白い。ティファニー・ハディッシュって、こういう下品な役やると本当に上手い!(褒めている)
そして、ボーイズ・II・メンの「Bended Knee」が印象的に使われているのだけど、ダニカ=ティカ・サンプターの年代だったら、ジャギド・エッジとかデスティニーズ・チャイルド世代じゃ?と思った。違和感ある。ダニカよりもタイラー・ペリーが見えた。あと、薔薇の花で口説こうとする男とか... タイラー・ペリーの理想的な男性っていつも薔薇の花をプレゼントする優男なんだよねー。80年・90年代のR&B的。割りと古臭い男性像だよね。という訳で、ちょっと懐かしさのある古いタイプのタイラー・ペリー産ラブコメ。
Nobody's Fool / 日本未公開 (2018)(3点:1658本目)