Brewster's Millions / マイナー・ブラザース/史上最大の賭け (1985) 842本目
昔見て凄く好きだった作品。まだリチャード・プライヤーが何なのか分かってなかった頃に見たのです。この前も散々書いたジョン・キャンディがプライヤーの親友を演じております。でもこの前語ったような切なさや愛嬌は今回は少し少なめ。その分、プライヤーが切なさとか愛嬌を振りまいております。2人はしがないマイナーリーグの選手。プライヤーはリリーフピッチャーで、キャンディはキャッチャー。遠征先のバーでナンパしていたら、相手チームの恋人で、その女の子達がプライヤー達から無理矢理...と嘘ついて、バーで喧嘩。刑務所でチームの監督に電話して、保釈金を...と頼むと、解雇させられてしまう。(ちなみに監督役は「ダーティダンシング」のパパ役をやるちょっと前のジェリー・オーバック!)2人はうなだれていると、見知らぬ男が保釈金を払い、その男にニューヨークに連れていかれる。てっきりメッツやヤンキースとの契約かと思っていくと... なんとプライヤーが演じた男の大叔父はアメリカでも1・2を争う大富豪。彼には相続者が居ないので、プライヤーにと託すつもりだが、その前にお金の怖さを知らせようと難題をプライヤーに課してしまうのです。元々、古い(何と1902年)の小説が原作。その小説を元にもうすでに7作品も映画化されている有名な小説。さすがに7作も作られているし舞台にもなっているので、シチュエーションを変えたりしている。主人公が女性になったり、イギリスが舞台になっていたり... そして今回は主人公が黒人になっていたのです!!でもリッチな大叔父は白人のまま。その説明にプライヤーイズムが隠されてますね。そして、この作品以降はなぜかインドで2作品もリメイクされているらしい。なので、物語が面白いのは分かってもらえる筈。
今回改めて鑑賞してみて感じたのは、そのスピードの速さ。プライヤーの台詞回しも早ければ、展開も速い!そしてノリが軽い。このノリの軽さは80年代的だなーと思いました。バーのネオンが「マイアミバイス」的ブルーとピンクだったり、そこにいるイケテる姉ちゃん達がファラ・フォーセットみたいなライオンヘアーだったり、とにかく80年代!豪快なんですよねー。あのアメリカの底抜けの明るさに、小さい頃憧れたなーって思い出しました。
この作品はリチャード・プライヤー切なコメディ3部作の1作(私が勝手に言っているだけど)。これと「The Toy / おもちゃがくれた愛 (1982)」と「Jo Jo Dancer, Your Life Is Calling / ジョ・ジョ・ダンサー (1986)」が彼の切なコメディ3部作。一般的にはジーン・ワイルダーとのコンビ映画の方が有名だけど、私はこちらの3部作の方が好き。
ちなみにこの映画で判事を演じていた黒人のおばあちゃんは、TVシリーズ「Family Matters」のおばあちゃん役の人。
(4点/5点満点中:DVDにて再見)