SOUL * BLACK MOVIE * ブラックムービー

ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて


*10/15/2018に「ブラックムービー ガイド」本が発売になりました!よろしくお願いします。(10/15/18)

*『サンクスギビング』のパンフレットにコラムを寄稿。(12/29/23)
*『コカイン・ベア』のプレスシート&コメント&パンフレットに寄稿。 (09/27/23)
*ブルース&ソウル・レコーズ No.173 ティナ・ターナー特集にて、映画『TINA ティナ』について寄稿。 (08/25/23)
*『インスペクション ここで生きる』へのコメントを寄稿。(8/01/23)
*ミュージック・マガジン1月号にて、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のレビューを寄稿。(12/2/22)
*12月2日放送bayfm「MUSIC GARAGE:ROOM101」にて『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』についてトーク。(12/2/22)
*10月7日より上映『バビロン』にコメントを寄稿。(10/6/22)
*奈緒さん&風間俊介さん出演の舞台『恭しき娼婦』のパンフレットに寄稿。(6/4/22)
*TOCANA配給『KKKをぶっ飛ばせ!』のパンフレットに寄稿。(4/22/22)
*スターチャンネルEX『スモール・アックス』オフィシャルサイトに解説を寄稿。(3/29/22)
*映画秘宝 5月号にて、連載(終)&最後のサイテー映画2022を寄稿。(3/21/22)
*「This is Charles Burnett チャールズ・バーネット セレクション vol.1」にコメントを寄稿。(3/19/22)
*キネマ旬報 3月上旬号の『ドリームプラン』特集にて、ウィル・スミスについてのコラムを寄稿。(2/19/22)
*映画秘宝 4月号にて、連載&オールタイムベストテン映画を寄稿。(2/21/22)
*映画秘宝 3月号にて、ベスト10に参加。(1/21/22)
過去記事

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映画秘宝3月号

2018年ベスト&トホホ10

今年も恒例となりました映画秘宝3月号「2018年ベスト&トホホ10」に参加させて頂きましたー。いえぇぇえええーす。私はまだ本誌を見ていないのですが、ネットに見事にネタバレがありましたので、それでチェックしたら、私のトップ10は全然ランキングに絡んでおりませんでしたー。あははー(笑ってごまかす)。っていうか、えぇええええ!私の①が入っていないことに驚きが隠せません。②と④は日本公開時期から考えて、来年枠ですね。毎年、アレもコレもと悩むのですが、今年は割りとスパっと決まりました。⑦はこれからブログにアップする予定ですが、⑨の『Sweet Country』は、ツイッターでも感想つぶやいておりませんし、ブログにもアップする予定はありません。なのでここでサラっと書きますが、1920年代のオーストラリアが舞台で、アボリジニの男性がどーーーーーーしようもない白人男性の下で数日働くことになってしまい、そこでやはりイザコザがあって... その末にアボリジニの男性が逃亡する羽目になり... という物語なのですが、逃亡劇が中々面白く、それがオーストラリアとは元々誰の土地だったのか?を痛烈に感じる作品でして、とても骨太な面白い作品。ベネチア映画祭で特別審査員賞を取っている。日本でこの映画を紹介しているのを見たことないので、書いてみました。あと写真で①をネタバレしている感じもしますが、まあもうどうせバレているでしょ?(笑)

そして、「ドラマ&配信・オブ・ザ・イヤー」にも参加させて頂いております。こちらはかなり悩み3作に絞りました。好きな作品と紹介したい作品を選んでみました。やっぱり①が最高に好きです。『9-1-1:LA救命最前線』もライアン・マーフィーぽく、派手で度肝を抜くようなストーリー展開で面白いので悩みましたが、③の方が好きかな?と③に。まだ日本未放映のシリーズにも面白いのが沢山あるので、選べないのが残念な所です。

映画秘宝 2019年 03 月号 [雑誌]

映画秘宝 2019年 03 月号 [雑誌]


という訳で、是非ともよろしくお願いいたします。


<しれっと追記 1/25/19>

ブラック・フィルムというサイトをやっているアメリカの映画批評家の2018年のトップテン。私のトップテンの⑧とこの方の7位が一緒!この作品、普通だと中々トップテンに入らないと思う。この時、私はもう原稿提出済だったので、見た時笑いました。ブラックムービー系が好きな人にはたまらないアクション映画なのかも?と。ブラックムービーじゃないんんだけど。渋カッコいい映画。この方とはその他色々被っております。

そんなこんなで、よろしくお願いいたします。なんでも売り切れするらしいので、まだ見かけましたらお早目に!

The First Purge / 日本未公開 (2018) 1661本目

Once Upon a Time in Wu-Tang State (36 Chambers)『The First Purge』

今やホラー映画と言えばジェイソン・ブラムっていう位、大ヒットホラー映画を制作し続けるブラムの「ブラムハウス・プロダクションズ」。彼らが手掛けた『パージ』は大ヒットし、3部作まで作られた。今回は4作目になる『The First Purge』だが、続編ではなく、最初の『パージ』の前の前日譚として、殺人もオッケーとなる無法地帯「パージ」が如何に出来たのかが描かれている。監督はジェームズ・デモナコからジェラルド・マクマーレイ(日本語表記なぜかマクムーリーになってますが、マクマーレイだよ!)に交代。私も気に入った『Burning Sands / ヘルウィーク (2017)』にて長編映画監督デビューしたのがマクマーレイ。期待しているので観た。これまた期待している『Insecure / インセキュアー (2016-Present)』のイラン・ノエルが主演!

クレイジーな男スケルター(ロティミ・ポール)がカウンセラーに憎しみを解き放つために「パージ」がしたいと語っていた。そして、とある「実験」まで2日前、ニューヨークのステタンアイランドにある貧困層が住むプロジェクトでは、エレベーターが故障したり、水漏れがあったりと、住民たちは窮屈な暮らしをしていた。そこに住むのは、ナイヤ(レックス・スコット・デイヴィス)と弟のアイゼイア(ジャヴァン・ウエイド)だった。ナイヤはステタンアイランドで実験的なパージが「新しいアメリカ建国の父たち」によって開始されると聞き、反対派の活動家として精力を注ぎこみ、弟を別の街に住む親戚の所に行かせた。しかし、アイゼイアは姉も知らない別の顔を持っており、そのいざこざでスケルターに首を傷つけられた。そしてステタンアイランドの住民は、パージに参加すれば「新しいアメリカ建国の父たち」が5000ドル(約50万円)貰えると聞き、住民を巻き込んでいく。そしてプロジェクト一帯の麻薬取引を牛耳るドミトリ(イラン・ノエル)も徐々に巻き込まれていって...

という事で、なぜか舞台がスタテンアイランドスタテンアイランドと言えば、ウータン・クラン!な訳ですが、ウータンは全く関係ありません。そのウータンのカンフーオタクなお陰で、スタテンアイランドの愛称は「シャオリン(少林)」なので、少林寺拳法の達人が沢山居そうな強そうな街なんじゃないかと勝手に私は思ってしまっている。実際、スケルターが手ごわい!って、見た目から雰囲気から滅茶苦茶怖いんですけど!夢に出てきそうなんですけど!今日の写真の人がスケルターです。ムキムキな勝てない怖さじゃなくて、どちらかと言ったらガリガリで弱そうなんだけど、クレイジー過ぎで関わりたくないタイプの怖さ。今年一番絡みたくないタイプ。あ、いや2番目かな?

やっぱりイラン・ノエル好き。50セントみたいな体格で銃弾にも屈しない頼れる兄貴って感じで良い!レックス・スコット・デイヴィスは、今年公開された『SuperFly / 日本未公開 (2018)』のヒロインですね。こちらの真面目な感じの方が全然似合っている!

最後、何だかんだで皆で熱くなって...そしてケンドリック・ラマーの「Alright」が掛かっていい感じになるんですが...「おい、良くないだろ!」と冷静に思っちゃいました。「新しいアメリカ建国の父たち」があの人たちに見えてきて、それが一番怖かった!何かアメリカにとって他人事じゃないような?


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(3.5点:1661本目)

Widows / 妻たちの落とし前 (2018) 1660本目

渋い!渋すぎる!『妻たちの落とし前』

12 Years a Slave / それでも夜は明ける (2013)』にてアカデミー作品賞を受賞したイギリス出身スティーヴ・マックイーン監督の最新作で、『Fences / フェンス (2016)』にてアカデミー助演女優賞を受賞したヴァイオラ・デイヴィスが主演!のクライムスリラー映画と、この1文だけで相当凄い紹介文ですが、更にみんなの観たいという欲望を刺激する1文を投下しておく。なんとあのリーアム・ニーソンが出ている!!!更に書いちゃうと、みんなが大好きなミシェル・ロドリゲス姐も出ている!とまあ、いい感じの人たちが一杯出ております。ブラックムービー的にはTVシリーズAtlanta / アトランタ (2016-Present)』のペイパーボーイ役のブライアン・タイリー・ヘンリーに、『Get Out / ゲット・アウト (2017)』の主役クリス役のダニエル・カルーヤまで出演!エリザベス・デビッキコリン・ファレルまで出演しており、豪華キャスティングとはこのこと。

シカゴで、強盗を終えた一台の車が警察から追われていた。追われた犯人、それぞれに愛する妻、または恋人が存在していた。しかし警察に追われた結果... 一方、シカゴでは市会議員選挙が控えており、黒人居住地区であるサウスサイドでは、長年そのポストを務めてきた政治一家の息子ジャック・マリガン(コリン・ファレル)と黒人の新人ジャマール・マニング(ブライアン・タイリー・ヘンリー)が一騎打ちとなっていた...

と、ネタバレを一切せずにプロット書こうとするとこれしか書けない!まあある程度のネタバレはしていいんだろうけど、取りあえず書かないでおきますね。

まあ一言で書けば、渋い!この言葉に尽きると思います。このキャスティングの面子なので、スリラー要素よりもドラマ要素の方が強そうだけど、しっかりとスリラー要素もありつつ、もちろんドラマとしてもしっかりと作られている。ま、何せ『Hunger / ハンガー (2008)』でミヒャエル・ファスベンダーに20分もの長台詞を長回しで撮った変態(いい意味で)監督のスティーヴ・マックイーンなので、凄く見どころの多い映画。ラストシーンとか凄く上手くて最高ですよ。途中でペットショップが出てくるのだけど、角にあるお店で、良い感じの雰囲気。あれ、あのシーンだけの為に凄くロケハンしたんだろうなーとか感動しちゃいます。そういうマックイーンの拘りが観れる。

そして、前に映画秘宝ミシェル・ロドリゲスのインタビューのお手伝いをしたときに、何度も繰り返し聞いたので凄く覚えているのだけど、この映画の事も話していて、エリザベス・デビッキの事も褒めていた。その理由が見て分かりました。デビッキが良い感じ。そして、80年代から映画観ている私にとっては、ルーカス・ハースがぁああああ!!『刑事ジョン・ブック 目撃者』が印象的。今でも大作にコンスタントに出ているんだけど、この映画はインパクトあり印象的で、「ああ、だから私も老けたんだな」って思いました。ジャッキー・ウィーヴァーも良い。一番良いのは犬のオリヴィア!優秀!

この映画から出てくるだろうなーと凄く感じたのが、ベル役のシンシア・エリヴォ。マックイーン監督と同じくイギリス出身で、両親はナイジェリア出身。イギリスの王立演劇学校にてトレーニングを積み、ミュージカル版『カラー・パープル』でトニー賞を受賞している本格派。黒人奴隷を北部やカナダへの逃亡を手助けする地下鉄道のハリエット・タブマンを描く2019年公開予定の『Harriet』で主役のタブマンを演じる予定。と、絶対にこれから来るタイプの役者さんです!楽しみ。

テンポ良く進まないタイプの物語でアクションなのですが、じっくり渋い物語で熟練された演技に唸るタイプの渋い作品です。主人公の女性たちも肉体的・精神的に強いというより、知性と長年の情や勘で戦っていく感じが私は凄く好きです。

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(4.25点:1660本目)

Creed II / クリード 炎の宿敵 (2018) 1659本目

『ロッキー』のその先へ... 歴史が紡ぐ感動物語『クリード 炎の宿敵』

ウクライナの首都キエフの街で小さなボクシング試合で戦っていたのは、ヴィクター・ドラゴ(フローリアン・ムンテアヌ)だった。セコンドには、かつてアポロ・クリード(カール・ウェザース)やロッキー(シルベスター・スタローン)と戦ったロシアのヘビー級イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)が居た。ヴィクターは、イワン・ドラゴの息子で、ウクライナでは敵なしのボクサーへと成長していた。そこに現れたのが、バディ(ラッセル・ホーンズビー)という謎の男。バディはドラゴに親子に話しかける... 一方、アドニスクリードマイケル・B・ジョーダン)は、先のリッキー・コンラン戦には惜しい所で負けたものの、ロッキーの本拠地フィラデルフィアを拠点にし、その後の試合は破竹の勢いで勝ち続け、恋人ビアンカテッサ・トンプソン)との仲も順調で、幸せ絶頂期にあった。そこでバディからヴィクター・ドラゴとの一戦を打診させる。ロッキーには強く反対され、トレーナーの座からも退いてしまう。しかし、父アポロ・クリードをリングに沈め、命まで奪った宿敵イワン・ドラゴの息子と対戦することは、彼にとって宿命であり...

今回はいきなり、プロットから書いてみました。自分、やっぱり『ロッキー』は昔から大好きなんですが、何で好きなんだろう?と思ったりもするんですよ。割と最後とか簡単に想像出来ちゃうじゃないですか?でもアッサリとは勝たない。この映画の前の作品『Creed / クリード チャンプを継ぐ男 (2015)』もそうでしたよね。勝たないんかーい!ってなる。でも、それが良かったりする。ボクシングっていう厳しい戦いの世界がそれで垣間見られる。でも『ロッキー』だけで6作、『クリード』で2作となると、大体の形が出来てきていて、お約束みたいのもある。でも、やっぱりそれもたまらない。良い感じの裏切りと予定調和ってやつが、実に上手い。ってなことを思いながら見ていたのです。この映画は、割と『ロッキー』的予定調和で成り立っていて、『クリード チャンプを継ぐ男』みたいな良い感じの裏切りは少ない。

でもさ、やっぱりロッキーとイワン・ドラゴが2人で会話している所だけで、『ロッキー』見続けた者としては、もうそれだけで泣けちゃう!ロッキーは絶対にドラゴと一緒の席にはつかない男の意地みたいな物もあって、「歴史は繰り返すってもんさ」みたいな台詞だけで、もうじーーーーーーんときて、号泣しちゃって、体内の水分不足になっちゃう。『ロッキー4』でイワン・ドラゴが出てきた時のインパクトって本当に凄かった。あの体格であのパワーとあの角刈りを見た時には、「今度こそロッキー勝てない」という絶望感を凄く感じたのを覚えている。だから、長年ドルフ・ラングレン好きになれなかった位。大人になってやっとドルフのあの時のあの偉大さに気づいた。ヴィクター・ドラゴの体格とかパワーとか凄かったけれど、イワン・ドラゴみたいな「絶望さ」までは感じなかったかな。でも彼は彼なりの葛藤もあり... イワンったら、良い感じに子育てしたのねー!と思いました。ツイッターでも書きましたが、絶対にドラゴ親子のスピンオフが見たい!今回は、イワン・ドラゴが滅茶苦茶良い渋い演技を見せてくれております。イワンパパも色々と葛藤する。結局のところ、2人を翻弄したあの人が一番最強だったね!

とはいえ、主役はアドニスクリード!最初からムキムキ・パンパンの筋肉ですが、最後にはもっともっとムキムキ・パンパンパ―――ンになります!あの体を作ったのは凄い。相当の努力したと思う。最初と最後、明らかに違うよ。その最後のトレーニング中に掛かるラップがこれまたアドニスにピッタリ。物凄く痺れた、あのシーン。そして、今回は一か所、すごーーく笑えるシーンがある。劇場でも観客みんな「え?」って声出てましたから。で、みんなで爆笑して、ほんわかなムードになった。やっぱりこの映画で重要になってくるのが歴史なんですよね。アドニスだけでなく、ビアンカにとっても。前回の邦題になった『継ぐ』というのもポイントかもしれない。

という訳で、今回は前回キレキレ演出に完璧な物語を書いてくれたライアン・クーグラー監督は勇退し、『The Land / 日本未公開 (2016)』のスティーヴン・ケイプル・ジュニア監督が就任。ケイプル監督は脚本も書けるけれど、今回は監督だけ。脚本には『Notorious / ノトーリアスB.I.G. (2009)』や『ルーク・ケイジ』のショーランナーとして知られているチェオ・ホダリ・コーカーが参加している。今回もフィラデルフィアも舞台の一か所で、またもやフィラデルフィア・チーズ・サンドイッチの有名店などが出てくるけれど、どちらかと言うとアポロ・クリードの本拠地ロサンゼルスの方が出てくるかな。

やっぱり『ロッキー』は良い!次は『ドラゴ親子』が絶対に制作されますように!そして、『ロッキー』シリーズは孫の代まで続いて欲しい!それだけのドラマと歴史がこのシリーズにはある!

Creed II / クリード 炎の宿敵 (2018)(4.5点:1659本目)

Nobody's Fool / 日本未公開 (2018) 1658本目

ちょっと懐かしさのあるタイラー・ペリー産ラブコメ『Nobody's Fool』
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タイラー・ペリー最新作ラブコメディ。今が旬のティファニー・ハディッシュが出演。ベテランのウーピー・ゴールドバーグが母親役で出演。主演は、『Ride Along / ライド・アロング ~相棒見習い~ (2014)』のティカ・サンプター。実は、タイラー・ペリーって、ライオンズゲート社とズブズブの関係でして、理由は拙著「ブラックムービー ガイド」の208頁に載っているので読んで欲しいのだが(という名の宣伝)、今回はそのライオンズゲートを初めて離れ、パラマウント社で撮った作品が今回の作品で、いつもとは違うところである。それが良くなかったのか?タイラー・ペリーとしては珍しく興行成績が初登場3位とあまり良くなかった。が、制作費を下回る事もなく、ほぼ2倍稼いでいるので、十分であろう。という訳で...

広告会社でバリバリに働いているダニカ(ティカ・サンプター)だったが、恋愛の方はダメで、長く付き合って結婚間近だった男に他に女が出来て振られた。でも、チャーリーという新しい彼と上手くやっていて結婚も間近だとダニカは信じていた。しかし会社の同僚で親友のカリ(アンバー・ライリー)に言わせると、「会ったことすらないので恋人ですらない!」。そう、ダニカはまだチャーリーと会ったことがなかった。FaceTimeですらいつも理由をつけて避けられていた。そんな中、姉妹のタンヤ(ティファニー・ハディッシュ)が刑務所から出ることになった。母(ウーピー・ゴールドバーグ)から、もう家では面倒見切れないからと、タンヤを押し付けられたダニカ。タンヤは職を探している時に、いつもダニカが世話になっているコーヒー店の店長フランク(オマリ・ハードウィック)がタンヤがコーヒーマシーンに長けていることを知り雇うことに。実はフランクはダニカに好意を寄せているが、尻込みしていた。タンヤがフランクに発破をかけるが、ダニカはチャーリーに夢中で...

という、普通のラブコメ!なんだけど、タイラー・ペリー作品なので、いつものように「赦し」というメッセージもある。そして人を見た目や経歴だけで判断しない!というのも含まれている。この2つは、タイラー・ペリーが一貫しているメッセージ。なんだけど、やっぱりそれ以外はふつーーーーーのラブコメ。ティカ・サンプターがジャネット・ジャクソンの曲で踊る所は好き。ラブコメぽい。でも、コメディの部分は、ティファニー・ハディッシュとウーピー・ゴールドバーグの才能が比重を占めている。この2人が出てくるシーンは面白い。ティファニー・ハディッシュって、こういう下品な役やると本当に上手い!(褒めている)

そして、ボーイズ・II・メンの「Bended Knee」が印象的に使われているのだけど、ダニカ=ティカ・サンプターの年代だったら、ジャギド・エッジとかデスティニーズ・チャイルド世代じゃ?と思った。違和感ある。ダニカよりもタイラー・ペリーが見えた。あと、薔薇の花で口説こうとする男とか... タイラー・ペリーの理想的な男性っていつも薔薇の花をプレゼントする優男なんだよねー。80年・90年代のR&B的。割りと古臭い男性像だよね。という訳で、ちょっと懐かしさのある古いタイプのタイラー・ペリー産ラブコメ

Nobody's Fool / 日本未公開 (2018)(3点:1658本目)

ブラックムービーの今


総合エンタメニュースサイトのリアルサウンド映画部さんにて、ブラックムービーに関するコラムを寄稿いたしました。2018年、『ブラックパンサー』から始まった怒涛のブラックムービーたちの活躍。それを裏付けることや、それの起源とは?そして日本ではどうなっているのか?などを記事内で探っております。『ブラック・クランズマン』や『ビール・ストリートの恋人たち』などの今年のアカデミー賞が期待出来る作品から、これから日本公開を控えた『クリード 炎の宿敵』や『妻たちの落とし前』に、日本でも公開された『アンクル・ドリュー』や『キックス』など、最近のブラックムービーの動向が分かる筈です。リアルサウンドデビューでドキドキです。威厳あふれるカッコいいブラックパンサー殿下や、胸キュンな『ビール・ストリートの恋人たち』の写真など、沢山写真もあって素敵に仕上がってますので、是非、よろしくお願いいたします。

realsound.jp

そして、年始のご挨拶が遅れてしまいました。明けましておめでとうございます。今年も変わらぬご愛顧をどうぞよろしくお願いいたします。今年も皆さまにとって素敵な年となりますように!ライト・オン!✊

2018、半端ないって!

2018年も終わってしまうみたいです。今年は、

ブラックムービー ガイド

ブラックムービー ガイド

を出させてもらえたことが感無量と申しますか...一生の思い出となりました。ご購入して頂いた方は、本当にありがとうございました!感謝の気持ちで一杯です。未購入の方は、まだまだ発売中なのでよろしくお願いいたします。
映画ブログらしく、今年の映画トップテンでもアップするのが筋なのですが、今年も最高にラッキーなことに、恒例となっております映画秘宝3月号のトップテンに参加させて頂いているので、そちらでよろしくお願いします。って、今年の1位はどうせアレでしょ?と思っている皆さま...分からないじゃーん!わ、分からないよ、最後ま...で...(つ、強がり...)

「喜」
私にとっては喜ばしい1年でありました。『ブラックパンサー』公開で狂喜し、「ブラックムービー ガイド」を6ヶ月間喜色満面で書き、『ブラック・クランズマン』でのスパイク・リー復活に欣喜雀躍、『ビールストリートの恋人たち』でのバリー・ジェンキンス監督の続く活躍に驚喜した1年でした。

  • 今年のハマりもの

ブラックパンサー』グッツ集め
ちょっと前まで、自分が好きなキャラのグッツなんて、売ってなかったんですよー!『Blankman / ブランクマン・フォーエバー (1994)』のバックパックとか、『The Meteor Man / スーパーヒーロー・メテオマン (1993)』のシャワーセットとか。そりゃ、買うでしょ!

  • 今年の連ドラ

女子的生活、アンナチュラル、バイプレイヤーズ海月姫おっさんずラブモンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-、ラストチャンス 再生請負人、透明なゆりかご、この世界の片隅に、Dele、昭和元禄落語心中、ハラスメントゲーム、サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻、今日から俺は!!、僕らは奇跡でできている、アシガールSP(以上、順適当)

まんぷく』はまだ放送中なので来年枠。今年も面白い連ドラが多かったです。この中だったら、『海月姫』を一番リピートしている。月海役の芳根京子をはじめ、蔵子/蔵之介の瀬戸康史、尼~ずの皆さん&花森さんの要潤など、キャスティングもハマっていた。蔵子は本当に綺麗なんだけど、蔵之介の月海の幸せを願い見守りつつ、でも抑えきれない感情があふれだしちゃって切なくって、大胆な感じとか最高でしたよ!演出の石川淳一も好きなんです。『女子的生活』は性的マイノリティを活き活きと描いていて良かった。差別されることも多い状況だけど、それを真面目に真摯に描きながらも、暗くなく説教ぽくもなく、力強い主人公には勇気貰った。町田啓太が演じた後藤こそ、我々があるべき姿。分からない時には素直に分からないといい、変わらず寄り添う。『おっさんずラブ』はスペシャルの時からのファン(自慢)。『透明なゆりかご』はどこに出しても恥ずかしくない出来のいいドラマ!『昭和元禄落語心中』は、元の原作が最高なんでしょうね。篠井英介が悪役じゃないのが新鮮!『GTO(反町版)』でも『鹿男あをによし』でも悪役(鹿男の時は...でしたが)。最近だと前回の『下町ロケット』でも悪役として登場していたバイプレイヤー。小夏が帰ってくるって言った時の笑顔が最高でした。キャスティングが新鮮で本当に良かったドラマ。おかだまのぺろーんは笑ったけど、でも本当に良かったよ。落語は昔からハマりそうだなー、でも奥深くてハマったら大変そうだなーと思っていたけれど、ハマりそう。『サイレント・ヴォイス』は、栗山千明が結構好きで彼女のドラマはつい見ちゃう。私とは正反対だから余計に惹かれる。毎回のゲストも良くて見ごたえあった。『海月姫』の佐々木~!こと、安井順平の狂気な演技に驚きました。毎回、白洲迅栗山千明の掛け合いが楽しみでした。『バイプレ』のジャスミンと『僕きせ』の真面目眼鏡っ子が同じ人物だと知った時の私の驚きの顔を皆さんに見せたいくらい。北香那すごっ!『アシガール』は、たまりませんね。黒島結菜健太郎もはまり役。若君さまぁあああああ!!黒島結菜と『透明のゆりかご』の清原果耶は早く朝ドラの主役で見たい。そして両方と『まんぷく』に出ていたイッセー尾形、どのドラマでも最高でしたね。流石です。

意外と『義母と娘のブルース』が外れた。5話までは完璧で神ドラマだったんだけど、竹野内豊と小さいみゆきちゃん退場と共に何か私の心もこのドラマから退場してしまった。ラストも何だか納得出来なかった。
って、毎年この今年の連ドラが一番長くなってきている(笑)。ツイッターでは余り書いていないので、ここで全て出し切りました。今年も制作陣の皆さまありがとうございました。楽しかったです。

そして毎年恒例世界一遅いベスト・オブ・2017を!
SOUL*Award*2017


今年も1年、このブログやSNSなどをご愛顧頂きありがとうございました。感謝したい方が増えた1年でした。来年2019年も必ずいいことは待っている。よろしくお願いいたします。