良くも悪くもディズニー映画『セイフティ』
ディズニーが製作のアメリカンフットボールを舞台にしたヒューマンドラマ。アメフトでも、NFLではなく、NCAAと言われる大学フットボールが舞台。サウスカロライナ州クレムゾンにあるクレムゾン大のフットボールは名門。ナショナルチャンピオンになるほどの超名門。とは言え... 私は無類のアラバマ大フットボールチーム好き。なのでクレムゾンとオハイオ州立大は最大のライバルチームで、許さん! という感じなのです。特に、クリムゾン側にデショーン・ワトソンがいた2016年のナショナルチャンピオンシップは、心に深い傷となって残っております。2016年のアラバマ大チームが凄く好きなので、あのチーム優勝させたかった。という個人的な恨みを置いておきまして... 今回は、2006年にクレムゾン大のフットボールチームに加入したレイ・マケラスベイの実話を、『House Party / ハウス・パーティ (1990)』や『Marshall / マーシャル 法廷を変えた男 (2017)』のレジナルド・ハドリン監督で映画化。
レイ・レイと呼ばれているレイ・マケラベス(ジェイ・リーヴス)は、名門クレムゾン大学から奨学金を貰って、アメリカンフットボールのチームで汗を流していた。彼のポジションはセイフティで、一番後方を守るディフェンスの砦となるところだ。レイの母は、麻薬依存症でレイの弟ファーマー(サデウス・マクソン)を蔑ろにしており、電話を受けて、地元に戻った。ファーマーは環境の悪いところで生活をしているが、奨学金で大学にいる以上何も出来ないレイだったが、放っておくことが出来ず、秘密でファーマーを大学の寮で一緒に生活していくことになるが...
これぞディズニー! という感じで話しが進んでいきます。どん底からの起死回生って感じで、いい感じに話しが進んでいく。これをディズニーらしいご都合主義と書いてしまうのは、少々乱暴な気がするので、そこまでは書かない。けれど、実際のレイはもっと大変だったと察する。映画ではラストは映画ぽく感動的に終わっているが、実際にはレイが4年の時には奨学金が更新されず、大学を去っていると聞く。そして、映画でも出てくるヘッドコーチ、トミー・ボウデン時代のクリムゾンはあまり強豪ではなかった。この映画のレイやトミー・ボウデンが去って、アシスタントだったダボ・スィーニーがヘッドコーチになってからのクレムゾンが強敵。っていうのを知っているから、やっぱり少し脚色が過ぎるかなと思ってしまった。少しでもアメフトのことが分かるなら、これはお涙頂戴物語だと分かってしまうのである。こういう形とはいえ、レイ・マケベラスの物語は語られるべきで、多くの人に広まって欲しいと願う。お互いに愛が溢れた最高の兄貴!
(3.75点:12/14/20:1784本目)
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