SOUL * BLACK MOVIE * ブラックムービー

ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

おらが町のスーパースターを襲った悲劇『Greater』

アメリカンフットボール映画。ブランドン・バーズワース選手の実話。って、NFLに詳しい人でも「誰?」という感じではある。彼はNFLにドラフトされ、3巡目のピックながら、ルーキーシーズンではレギュラーになる予定だった。けれど、その直前に亡くなってしまった選手なのだ。というか、黒人映画では全くないのですが、語りたくなる映画なので語らせて頂きます。

1976年、アーカンソー州ハリソン...ってそれどこ?という、日本では全く馴染みの無いとても小さな町。というか、アーカンソー州自体が、日本では「それどこ?」状態である。そんな日本人には全く興味がない場所に生まれ育った(アーカンソー州の皆さまごめん)のが、ブランドン・バーズワース。大きな体に恵まれ(というか当初はたんなる太っちょ)、地元アーカンソー州アーカンソー大学のフットボールチームでプレーするのが夢だった。とはいえ、中学からフットボールをやってはいたが、控え選手でヘマばかりしていた。しかしその試合を見ていた地元の高校のコーチからは励まされる。その高校時代に頭角を現し、憧れのアーカンソー大のアンオフィシャルながらも見学に行くことができた。しかしそこでブランドンのポジションであるディフェンスのコーチに245ポンド(110キロ位)では小さすぎで、300ポンド(135キロ位)は無いと無理!と言われてしまう。ならば!とポテトチップスを食べまくり、大学進学の頃には330ポンド(150キロ!)まで増やす事に成功。しかし奨学金の誘いがあったのは、同じアーカンソーでもアーカンソー技術大学。母一人ではとてもアーカンソー大の学費は払えない。諦めなければと思うが、諦められない。母は息子の為に何とか1年だけの学費を用意してあげる。しかし、大学のスポーツチームで全額奨学金がもらえない選手は、レギュラーになる事はほぼ不可能だ。しかし1年間、ブランドンは必至に練習を続ける。しかも奨学金生徒と自己負担生徒は対立していて扱いも違う。ブランドンは奨学金をもらっているレギュラーからも虐められる始末。ブランドンはそれでも毎朝5時に起きて訓練。コーチも痩せて筋肉をつける練習に付き合うようになる。279ポンド(125キロ位)まで落としたブランドンは、チームの練習でも頭角を現し...

ブランドンには17歳も離れた兄が存在していて、最初はお父さん?と思ってしまう位に離れている。なので映画でもそれは描かれている。その兄からの視点で描かれている映画。その兄をニール・マクドノーが演じているので中々。そしてお母さん役になんとレスリー・イースターブルック!我ら『ポリスアカデミー』のボインちゃんキャラハン先生なのだ!彼女の事は『ポリアカ』と『ラバランチュラ』でしか知らないので、こういうドラマ作品も普通に出来るんだなーと感心した!

アーカンソー大といえば、名物はWoooooooooooooooo! Pig! Sooie!。超有名な応援の掛け声。アメリカでも公開生中継している朝の番組とかで、アーカンソーから来ました的なプラカードを持っていると、これやらされているパターンが非常に多い。日本で言う所の日本体育大学の人に「エッサッサ」やって!というのと同じですね。このPig Sooieを映画の中でも鳥肌級で上手く描いておりました。

ま、映画はちょっとだけ長い。もうちょっとカットしても良かったかな?と思うシーンもあった。でもこのブランドン・バーズワースの話は感動作。もうちょっと上手く作っていたら、あの『ルディ/涙のウイニング・ラン』と並ぶ作品になれたかもだ。日本では馴染みのないアメフト、そして馴染みが無さすぎるアーカンソーが舞台...ですが、アメフトは本当に面白いスポーツだし、アーカンソーは秋は紅葉とか日本の100倍綺麗な所ですよ!っていうのが、少し感じられる映画でした。

Greater / 日本未公開 (2016) (3.5点:おまけ)
Greater: Available on DVD, On-Demand & Digital HD December 20