Shaft in Africa / 黒いジャガー/アフリカ作戦 (1973) 1694本目
ないない尽くしのアフリカ作戦『黒いジャガー/アフリカ作戦』
シャフト・シリーズ3作目の今回は、もちろん3作目の『Shaft in Africa / 黒いジャガー/アフリカ作戦 (1973)』ですね!今回は、ゴードン・パークス監督も原作・脚本のアーネスト・タイディマンの参加もなし!しかもバンピー親分(モーゼス・ガン)も出てこない!続いて参加しているのはジョン・シャフト役のリチャード・ラウンドトゥリーくらいなものです。監督はジョン・ギラーミン、脚本はスターリング・シリファント。そう2人は『タワーリング・インフェルノ』の名コンビですね!『タワーリング・インフェルノ』はハラハラドキドキ面白かった。OJ・シンプソン出てたし。こちら『アフリカ作戦』が『タワーリング・インフェルノ』よりも先の作品で、次の年に2人が再集結して作ったのが『タワーリング・インフェルノ』。
若い男が豪邸から飛び出して逃げ、そして捕まり暴行を受けていた。その間に若い男は壁に文字を残したが、アマフィ(フランク・フィンレー)の命令で殺された。ところ変わって、ニューヨーク。自宅のアパートに帰ってきたジョン・シャフト(リチャード・ラウンドトゥリー)は何者かに襲われ、見知らぬ所に連れてこられた。アフリカの権力者エミール・ラミラ(サイ・グラント)に、アフリカで横行している奴隷貿易の実態を調べていた彼の息子が殺されたことを告げ、シャフトに捜査の依頼をしてきたのだった。シャフトはラミラの美しい娘アレメ(ヴォネッタ・マギー)からアフリカ文化や作法を教わり、アフリカへと向かっていった...
うーん。元々『黒いジャガー』シリーズはテンポは良くない。ゆったりとした大人の時間が続き、クライマックスで全てを爆発させてスッキリさせる。でもこれは特に遅い。悪い意味で遅い。1作目の時に書いたけれど、この3作目は特に黒人の行き過ぎたイメージというか、そういうセリフが多い。ブラックスプロイテーションで横行していたジャイブトークさながらのセリフばかり。それが凄く気になった。タイディマンならもうちょっとトーンダウンしていたと思う。今回の脚本家は『In the Heat of the Night / 夜の大捜査線 (1967)』も書いていたのが、本当に信じられない位。でもプロットは攻めていて面白い。今も人身売買みたいな形で奴隷にしてしまうケースは少なくないらしいので、そこにチャレンジしているとは思った。悪役もシャフトにこっぴどくやられて欲しいタイプで良かった。
今回のヒロインは『Thomasine & Bushrod / 日本未公開 (1974)』のヴォネッタ・マギー。可憐で凄く可愛いタイプで私は大好きなんだけど、今回は無駄遣い。ゴードン・パークスだったらあのラブシーンを綺麗に撮ってくれたと思う。勿体ない!前作に出ていてくれたら... あと、シャフトが全裸で戦うシーンがあるんだけど、気を抜くとパンツ履いていた。そういうの1&2では無かった。
でもやっぱりゴードン・パークス監督じゃないから、絵の綺麗さがない。目に焼き付くような名シーンもない。5年後には物語は覚えているけれど、シーンを思い出せないタイプの映画。そしてやっぱりアイザック・ヘイズのアレもない(Shut Your Mouth!)。
(3.25点:1694本目)