ロバート・マッコール再び参上!『イコライザー2』
トルコ鉄道の車窓から、ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)がいつものように本を読んでいるのが見える。しかし良く見ると、誰かを監視しているようだった。男が食堂車に行ったのをついていくマッコール。タイミングをみて、そこに居た男たちをメッタメッタにしてやった。掛かった時間29秒。彼らもマッコールがお仕置きをしないといけない悪い奴らだったのだ。そしてそれから日は経って… マッコールはボストンでLyftドライバーとして、シェビー・マリブを運転していた...
あの我らの人見知りお助けマンのロバート・マッコールが帰ってきた!!そしてやっぱり凄い人!いきなり、冒頭からアクションをビシバシと決めてくれる。デンゼル様って、あの年になってもアクションをキッカリと決めてくれるのも凄いと思うんですよね。しかもちゃんとスピード感があるのが偉い。たまにデンゼル位のお年の俳優が頑張ってアクションやってくれても、やっぱりどことなく「遅い」「もたついている」っていうのがバレてしまう。でもデンゼル様はそれが一切無い!30秒内に済ませてしまうロバート・マッコールにちゃんと見えるのが、デンゼル様の凄さなんです。アクションシークエンスに関しては、監督のアントワン・フークアとの信頼関係もあるのでしょう。デンゼル様のアクションを魅せることに関しては、フークア監督の右に出るものはいない。
今回、デンゼル様に救われるヒロインは...『Moonlight / ムーンライト (2016)』で一躍有名となったアシュトン・サンダース。『ムーンライト』でもそうでしたが、母性本能をくすぐる何か脆さを感じる青年。彼が『ムーンライト』の前に出ていた『The Retrieval / 日本未公開 (2013)』でもそうでしたが、どうにも助けたくなる青年なのです。私はアシュトン・サンダースを「Mr.母性本能くすぐり犯」と呼んでいる。なのでデンゼル様に助けてもらう為に生まれてきたと言っても過言じゃない程ベストキャスティング。まあ2人が親子じゃないんだけど、それを感じさせるいい感じの雰囲気を出している。そ、そして... 最後泣かせてくれる!デンゼル様は、スーパーヒーローの役は演じた事ないけれど、デンゼル様なりの昨今の「スーパーヒーロー」映画へのアンサーかな!オレこそが!!
この映画のお楽しみと言えば、ロバート・マッコールの読書。毎回、その読んでいる本にも意味があったりする。今回私調べでは...
- 「失われた時を求めて(In Search of Lost Time)」マルセル・プルースト
- 「世界と僕の間に(Between the World and Me)」タナハシ・コーツ
- 「アメリカの息子(Native Son)」リチャード・ライト
- 「シッダールタ(Siddhartha)」ヘルマン・ヘッセ
の4冊。タナハシ・コーツの「世界と僕の間に」に関しては、デンゼル様からの「みんな読め!」の圧を感じましたです。「アメリカの息子」が....も泣けましたね。特別スペシャルな使い方が最高でした。
何はともあれ、ロバート・マッコールの人見知りが徐々に回復してきていて嬉しい。「3」は無さそうだけど、出来ればまたこのスーパーヒーローに会いたい!
The Equalizer 2 / イコライザー2 (2018)(4.75点:1648本目)