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The Legend of Tarzan / ターザン:REBORN (2016) おまけ

実はそんなに気になっていない映画ではあったんだけど、サミュエル・L・ジャクソンが実在した人物ジョージ・ワシントン・ウィリアムスを演じていると知り、俄然に見たくなり見た。この映画の下地になっているコンゴ自由国でベルギーの国王が傍若無人に酷い事をしていたのは確か。それをサミュエル・L・ジャクソン叔父貴が演じたウィリアムスが見に行ったのも確か。だけど、その他はフィクション。史実とフィクションの融合ですね。

そのサム・Lの叔父貴が演じたジョージ・ワシントン・ウィリアムスという人物が面白い。知れば知るほど面白いのだ。生まれは既に奴隷制が廃止されていたペンシルバニアにて長男として誕生。14歳にて軍人となり、南北戦争で戦う。その後も4年軍人として務め、その後は黒人大学の名門ハワード大学に進むも長くは続かず、ボストンのニュートン神学校に進み黒人として初の卒業生となった。その後は結婚したり牧師となったりしていたが、フレデリック・ダグラスの手を借りて雑誌を発行。ウィリアム・タフト大統領の息子から法学を学び、オハイオ州議会に選ばれた。チェスター・A・アーサー大統領によりハイチの「弁理公使と総領事」に選ばれたが、従事する事はなかった。というのを経て、ウィリアムスはコンゴ自由国の視察に行くことになるのです。この時代にここまでの経験をする黒人は本当に少ないですよ。しかも親が牧師とかの名士って訳じゃないから、本当に珍しい事なのです。っていう歴史を背負った男をサム・Lの叔父貴が演じている訳ですよ!っていうのをちょっと覚えておくと、この映画がちょっと面白くなるかも?

ターザンと言えば「あーあああー!」の雄たけびだったりしますが、これもちゃんとね。あとターザンと言えば、ゴリラな訳ですけど、こちらもちゃんとね。という訳でちゃんとしたターザン映画なんですよ。それにしてもゴリラカッコいい。なんていうかこの映画のゴリラは昭和の時代の筋の通った暴走族の総長的な所がある。ある意味、不良映画かもしれない、この映画!律儀というか、義理堅いというか。人間もゴリラも両方ね。

そしてアフリカ人との連携ね。これはちょっと面白かった。(3.75点)
映画『ターザン REBORN』公式サイト