Drumline: A New Beat / 日本未公開 (2014) (TV) 1409本目
ニック・キャノンが主演の『Drumline / ドラムライン (2002)』の続編。TV映画。ニック・キャノンって、日本じゃ随分と勘違いされているよね。マライア・キャリーと結婚した時に「イケメンラッパー」と紹介されていたのは、だいぶ爆笑した!ラッパーっていうか、ラップやるけど、ラッパーって思った事ないわー。ラップっていうかポップよりだし。っていうか、ニック・キャノンはスタンダップコメディアンとしてデビューしている。デイブ・シャペルと同じように10代でコメディクラブの舞台に立っていた早熟。デイブはスタンダップコメディアンとしては一流過ぎる位一流だから、スタンダップコメディアンとして有名になったけれど、ニック・キャノンは早くにアイドル路線に変更して成功。まあそこそこカッコいいのもあるのかも。まあその「そこそこ」っていうのが重要。超2枚目じゃないからね。なんていうかニック・キャノンは英語でいう「Cornball」って言葉が良く似合う人なのだ。なんかちょっとダサい感じ。超ダサい訳じゃない。ちょっとね。そこがニック・キャノンのいい所だと思う。ちょっとダサくて、ちょっとだけかっこいい所。
っていうのを上手く化学反応させたのが『ドラムライン』っていう青春映画だった。ちょっとダサいけどちょっとだけかっこいい男の子がブラスバンドで頑張る映画。誰もが認めるカッコよさじゃないから、共感しやすい。フットボールとかやるようなスポーツタイプじゃない。ちょっとダサくてもいいじゃん、バンドで頑張ったんだから。的な。あと共演したのが今をときめくゾーイ・サルダーニャっていうのが良いよね。やっぱり輝いていたもの。ニック・キャノンにはもったいない程に!という訳で、今回はそんなゾーイ・サルダーニャはもちろん出ないが、ニック・キャノンは出る。特別出演で!しかも映画を全面プロデュース。
今回の主役は女の子。お父さんはマリオ・ヴァン・ピープルス!で医者で裕福。NYの高校を卒業し、アトランタのA&T大学にてバンドをやりたいと思っているが、マリオ・パパに反対される。将来性が無いと。スペルマン大学に行け!と言われる。って、スペルマン大学は黒人大学で女子大の名門中の名門。隣が男子大のモアハウス(キング牧師やスパイク・リーも出ている名門)。という訳で、名門同士のスペルマン大の女子とモアハウス大の男子がくっつく事が多い。代表は、サミュエル・L・ジャクソンと妻のラタンヤ・リチャードソンですね。と、話しがズレました。まあいちよう説明した方がいいかと。まあなんていうか裕福な黒人家庭は、男子はモアハウスで女子はスペルマン大学を目指しがち。彼らのステイタス。
という訳で主人公の女性が、女性だから!と冷遇されるとか、恋愛とか、エゴとか、家族のプレッシャーとかまあ色々あるのがこの作品です。ニック・キャノンの前作の時には、まだ学校に入る前だったので知りませんでしたが、今はうちの子も高校生です!この主人公たちと同じくマーチングバンドをやっているので、この世界が前作の時よりも現実的に見えてしまう。となると、大学のマーチングバンドなのに人数少なっ!とか思っちゃうのです。しかもバンドで有名な大学なのに!!と、この映画の安さを感じてしまう。
そして主役は『Aaliyah: The Princess of R&B / 日本未公開 (2014)』という映画でアリーヤを演じて私を激怒させたアレクサンドリア・シップ。ちなみに『Straight Outta Compton / ストレイト・アウタ・コンプトン (2015)』ではアイス・キューブの妻を演じている。凄く無理していた。この映画でも所謂ニック・キャノンの女版でちょいダサ&ちょい可愛いキャラで頑張れって訳なのですが、妙に出来る女を演じようと無理させてしまった感じが残念でたまらない。ちょいダサ&ちょい可愛いキャラだったら、彼女も演じやすかったかもね。共感も得たでしょう。
今回は前作でニック・キャノンの先輩を演じていたショーンという役が第2の主役。彼の元カノとか兄弟の確執とかもテーマ。ショーンが戻ってきてA&Tを立ち直す!って訳です。しかし、髭剃りあとのバンプが可哀想で可哀想で...という風に気になる位可哀想だった!(黒人男性はカミソリが合わないと顔がバンプだらけになっちゃいます)
と、だいぶ映画の内容とは関係ない事で埋めてしまいました。あは。やっぱりニック・キャノンの方がテンション上がる!ニックがショーン役とアレしたとき、うひょー!ってなったもん!仕方ないわ。やっぱりこれはニック・キャノンの当たり役だったんだなって実感しました!
(3点/5点満点中:9/7/15:VODにて鑑賞)