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Murder in Mississippi / マーダー・イン・ミシシッピ/炎の十字架 (1999) (TV) 980本目

私も何度か書いているトレイヴォン・マーティン事件がどんどんと広がっていますね。この前、半日ずっと並んだ事があって、すぐ後ろに居たのが、アジア系の女性(多分フィリピン人?)と黒人の女性の職場仲間の2人。iPodを忘れ、iPhoneなんて持っていない超暇な私は、ひたすら聞こえてくる人の話に耳を傾ける。すぐ後ろの2人はそんなにうるさい方ではありませんでしたが、ある時そのすぐ後ろの黒人の女性が興奮して声が大きくなっていて、私にも聞こえてきたのです。彼女はトレイヴォン・マーティンの事件について話しているのが、すぐに分かりました。彼女は「この事件で、黒人のみんながなんであんなに怒っているか分からないわ。たった一人の黒人少年が白人に殺されたからって怒る事じゃないじゃない!黒人対黒人の犯罪はどうなのよ?もっと沢山の人が命を失ってるわ!!」とかなり激怒。そして今日になってジャーナリストのファン・ウィリアムスも「黒人対黒人の殺人はどうなんだ?」と書いてますね。でもその話を聞いていて、ポイントがずれてきれているなと思ってしまいました。この事件は黒人対白人(ジマーマンは純白人じゃないし)だからという訳じゃなく、犯人が黒人でもちゃんと処罰を受けていない事が問題なのに...。とはいえ、ある意味その若い黒人女性もポイントを突いているところはある。ジマーマンが黒人だったら、こんなに騒がれたか?とも思う。しかし、今までの歴史が白人対黒人だった訳で、その歴史が200年もある訳で...やっぱり加害者が白人だとすると、黒人の人々は敏感に怒るわけで... 前置きが長くなりましたが、公民権運動では白人の活動家も被害者になった歴史もある訳で...という訳で、この映画です。

この映画の題材となったは、1964年にミシシッピーで起きた殺人事件が元。「Mississippi Burning / ミシシッピー・バーニング (1988)」も同じ事件を描いている。でもあちらはフィクション、こちらはほぼ史実通り。ミシシッピーは公民権運動にとって、本当の戦場だった。多くの活動家が血を流し、命を失っている。NAACPの代表だったメドガー・エバースもそう。そのミシシッピーで活動する活動家達が口をそろえて言っていたのが、「ネショバ地区は危険だ」。ブレア・アンダーウッドが演じたのが若い活動家ジェームス・チェイニー。ミシシッピーで生まれ育って、ミシシッピーを変えようとしていた男性。ネショバにも出向き、住民に投票登録をするように呼びかけている。そして夏にニューヨークから公民権運動の為にやってきたのが、トム・ハルスとジェニファー・グレイが演じた夫婦。ジェームスは当初はユダヤ人の活動家を信用できないと思っていたが、2人の献身的な活動でジェームスも少しずつ心を開いていくのです。しかも2人はネショバにて少しずつ成果を挙げていく。しかしそれが悲劇へと繋がってしまうのです。「ミシシッピー・バーニング」は、殺人を追う架空のFBIがヒーローでしたが、こちらは実際に活躍した若き活動家達がヒーロー。彼等が殺されてしまうまでが描かれております。という訳で、学校の教材にするなら「ミシシッピー・バーニング」なんかよりも、こっちの方がおススメ。分かりやすいし。あの有名な画家ノーマン・ロックウェルもこの事件を元に1つの絵を描いております。題名もこの映画と同じ。どうやらこの事件と、別の事件の写真を元にしているみたいですね。

でもさすがにブレア・アンダーウッドは南部の男性には見えなかったかなー。発音も綺麗。都会的過ぎるわ。活動家スー・ブラウンを演じた女優さんが素敵!と思ったら、彼女はラルフ・アバーナシーの娘さんだった!!いちよう知らない人のために...ラルフ・アバーナシーはキング牧師の右腕ね。彼女が「ウィ・シャル・オーバーカム」を歌うシーンは涙ものですわ。彼女は何度父の歌う「ウィ・シャル・オーバーカム」を聴いたのでしょうか...

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(4.5点/5点満点中:3/24/12にDVDにて鑑賞)