Cast >> Paul Robeson (John 'Johnny' Zinga), Elisabeth Welch (Ruth Zinga), Esme Percy (Gabriel Donizetti), Robert Adams (Monty) ...
Director >> J. Elder Wills
Writer >> Maj. Claude Wallace (short story), Dorothy Holloway (short story), Maichael Barringer, Ingram D'Abbe
Producer >> H. Fraser Passmore
Genre >> Drama
Country >> UK
総合ポイント 4.75点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> 5 演出 >> 4 音楽 >> 5
Freedom Singer
1700年ごろの西アフリカに浮かぶ島カサンガ(架空)。まだ奴隷船の行き来はない島であったが、女王ジンガの独裁で人々は苦しんでいた。なんと王ジンガの命まで奪おうとしていた。その時に若い娘が止めてくれと懇願するも願い叶わず、娘は女王が王様から取り上げたメダルを奪い逃げた。そんな娘を助け一緒に逃げた若い若者。2人はなんとか逃げ切り、奴隷船に乗ってロンドンまでたどり着いた。時は流れ...1838年、ロンドンの町でジョン(ポール・ロブソン)は妻(エリザベス・ウェルチ)の為に船場で力仕事をしていた。彼の歌声は力仕事の男たちや他の町の人々の心を癒した。たまたまその町に来ていたオペラの作曲家ドニゼッティ(エスメ・パーシイ)がその声を聞いた。ドニゼッティはその声の主を探し求めた。ドニゼッティに発掘されたジョンは、一躍大スターになった。ジョンは故郷を知らず、アフリカの地に憧れていた。ジョンは厳しいボイストレーニングも、もしかしたら歌手になればアフリカに行けるかもと頑張った。そしてジョンの胸元にはメダルがかけてあり...
俳優・歌手・アスリート・活動家と活躍したポール・ロブソンがイギリスに渡って制作した作品。いつも自分の同胞の為にと尽力してきたロブソン。ハリウッドは彼を赤だとレッテルを貼っていたが、彼の素晴らしい功績はこのように作品にして残されているのだ!この時代で既に自分の作品をコントロールする事の大事さを知っていたロブソン。それは過去の失敗があるが故でもあるが、この作品ではそれが成功したのだ。エンディングをロブソンが知らぬ所で編集出来ないようにした。この時代で凄い成果である。それによって、ロブソンはこの作品の中でアフリカに戻り、アフリカの素晴らしさとそして西洋の素晴らしさも認めて、両者を上手く取り入れて、アフリカに理想郷を築いたのだ!確かにアフリカのダンスやドラムが西洋の観点から取り入れている部分もあるが、この時代のほかのアフリカ描写とは全く違う。文化があるのだ。
ポール・ロブソン、さすがだ。この映画はロブソンの偉業が詰まっている。と、私たちが後に感動してしまう事すら、彼は計算済みだったに違いない。そんな凄い偉人がポール・ロブソンなのだ!!
(7/13/15:DVDにて鑑賞)