The Book of Negroes / 日本未公開 (2015) (TV) 1391本目
『Roots / ルーツ (1977) (TV)』なんかと同じく所謂TVミニシリーズ。全6エピソードで6時間弱!って訳で、一気に見たいような内容だし、これは夏休みまで我慢!という事で、観ましたよ。最高っす!『ルーツ』と同じく、アフリカで捕らえられアメリカに奴隷として連れてこられた人のお話ではあるんだけど、この時代のお話がギュっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と詰まっております。しかも女性がお話のメイン。
1761年から1807年(で、ぴーーーんと来る人は偉い!)の歴史的な出来事と人を織り交ぜて描かれる女性の壮大な物語。11歳の女の子アミナタ・ディアロがマリの村で奴隷として捉えられてしまう。鎖で繋ぎ、海岸まで長い距離を歩かせる。その道中、見張り番である同じ年頃のチェコラだけはアミナタに優しい。水をくれたりマンゴーをくれたり。奴隷船に乗り込んだ時、チェコラも顔にアザを作って乗り込んできた。彼も奴隷となってしまう運命だったのだ。幼いながらも2人は助け合う。と、年齢なんか関係ないですよね。もう。恋に落ちる。しかし見知らぬ土地アメリカに着いた時、2人は引き離される。当然のように。お互い何も知らない。お互いの名前を連呼するのが精一杯だった。。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。 ウワァーン!! 私の涙も崩壊。1話で完全崩壊!という事で、もうチェコラも出てこないだろう...と2話目に話を進めると...おーーまいがーぁーーーーー!!なんとロマンチックなぁああああ!!と期待を裏切りませんよ。
最低なマスターの元で働いている奴隷時代の話、そしてユダヤ教の人々との関係、そしてニューヨークでの生活、やってくるアメリカの独立の時、黒人ロイヤリスト、ノバスコシアへの移住、そしてアフリカでの理想郷の建設、奴隷船廃止...という濃い内容が次々に語られていく、アミナタという女性を通して。
アメリカ独立戦争でイギリス側は、勝利をすれば黒人を自由にすると約束した。それもあって多くの黒人はロイヤリストとして戦争に参加したのだった。逃亡奴隷はなお更だった。そして戦争に負け、彼等は追われるようにノバスコシアへ移住していく。その時にアミナタが字が書けるという事でイギリスから雇われる。船に乗る人々の名前を書き込んだ本、それがタイトルの『ザ・ブック・オブ・ニグロズ』だった。しかし移動したノバスコシアは理想郷とは程遠い厳しい世界。あることがきっかけでノバスコシアでは黒人をターゲットにした暴動も起きる。そしてイギリスは彼等を故郷アフリカへ1000人送る事にした。
っていう間に私はアミナタと同時に何度「おぉおおおおお!チェコラ〜〜〜〜(゚ノT-T)ノ」とスクリーンに叫んだ事か... チェコラ、やる男だぜ。チェコラは最高なんだけど、チェコラも数奇な運命ゆえにずっとアミナタの側にいられる訳じゃあない。そんな時に助けるのが、キューバ・グッティング・ジュニア演じたサミュエル・フランシス。って、このフランシスは実在する人物。フランシス・タバーンの人。残っている肖像画は白人ぽいけど、最近の研究ではおそらく黒人だったのでは?と言われている。キューバが滅茶苦茶いい演技で切なくさせますよ、貴方を。感動で震えた場面はもう沢山過ぎで全てを書けません(会えなくて震えるのが西野カナ、感動で震えるのが私)。みんないい演技。
ちなみに、ロイヤリストでノバスコシアに渡った人の子孫にあのロック様ドゥエイン・ジョンソンのパパのロッキー・ジョンソンがいる。ロック様が背負っている歴史でもあるのだ。
(5点満点!!!:7/16/15:DVDにて鑑賞)