Keep on Keepin' On / 日本未公開 (2014)
Cast >> Clark Terry, Quincy Jones, Bill Cosby, Herbie Hancock, Justin Kauflin ...
Director >> Alan Hicks
Writer >> Davis Coombe, Alan Hicks
Producer >> Quincy Jones
Genre >> Documentary
総合ポイント 5点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> 5 演出 >> 5 音楽 >> 5
"I like to think of at least my soul as being beautiful"
ジャズ・ミュージシャンのクラーク・テリーは、クインシー・ジョーンズの先生としても知られるジャズ界の巨人であった。御年89歳(撮影開始時)にして、ベッドに横たわりながら、盲目のピアニストの弟子ジャスティン・カウフリンの指導をするのだった。テリーとカウフリンの関係を4年に渡ってカメラは追う。
クラーク・テリー。その名前を聞くだけで嬉しくなるジャズファンは多いであろう。そんなテリーに「君の存在を神に感謝するよ」と言わせるのが、弟子のジャスティン・カウフリンであった。テリーはあのクインシー・ジョーンズをセントルイスで教えた人物である。デューク・エリントンのバンドに所属し、マイルス・デイビスにも影響を与えた。自分のバンドも成功させ、黒人として初めてNBCのお抱えバンドの1人となった。そんなジャズの巨人は、後継者の指導に熱心であった。糖尿病を患い、目の視力を失い、足も失いかけていた。それでも彼は指導を止めない。寧ろそれが彼の原動力となっている。それを支える妻の姿も心に染みる。そしてカウフリンもテリーの熱心な指導についていく。テリーの指導はとことん優しく楽しい。
テリーは「魂くらいは美しいと思われたい」と謙虚に語る。素晴らしい人間を見て心が暖かくなり洗われる。そして音楽を愛するという真髄を知る。良い曲を作って美しく聞かさせる事じゃないのだ。音楽の楽しさと美しさの両方を知った。
(1/16/15:DVDにて鑑賞)