Edge of the City / 暴力波止場 (1957)
Cast >> John Cassavetes (Axel Nordmann), Sidney Poitier (Tommy Tyler), Jack Warden (Charles Malik), Kathleen Maguire (Ellen Wilson), Ruby Dee (Lucy Tyler) ...
Director >> Martin Ritt
Writer >> Robert Alan Aurthur (story)
Producer >> Jim Di Gangi, David Susskind
Genre >> Drama
総合ポイント 4.75点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> 5 演出 >> 5 音楽 >> 4
"If you are scared, you're dead!"
アクセル(ジョン・カサヴェテス)は、逃れるようにして、夜遅くに波止場についた。仕事を探していたが、もう遅かったので仕方なく野宿した。朝、気のいい男に起こされた。チャーリー(ジャック・ウォーデン)の伝で仕事を手に入れたが、そのチャーリーにピンはねされる事になった。朝起こしてくれた男もそこで働いており、チャーリーとは違う班のリーダーで、トミー(シドニー・ポワチエ)という男だった。何かとアクセルに気をかけてくれて、宿まで紹介してくれたりと、友情を育んだ。しかしアクセルには秘密にしている事があり、上手く踏み込めずにいた。しかしチャーリーではなくトミーの班で働くようになってから、チャーリーがやっかみで突っかかってくる事が多くなった。しかもアクセルの秘密をチャーリーが握ってから、更に悪化していき...
ジョン・カサヴェテスにシドニー・ポワチエにルビー・ディにジャック・ウォーデンに、マーティン・リット...役者揃い過ぎである。この顔ぶれだけで、どんな映画になるかなんて分かってしまうようなもの。黒人と白人の友情がとても自然体に語られている。ジョン・カサヴェテス演じたアクセルは、白人だから黒人だからという体を全く感じさせず、そしてシドニー・ポワチエのトミーも同様である。さすがの2人とマーティン・リットの演出。2人がお互いにその友情を求め合ったという関係性が心地いい。しかしさすがの社会派揃い。チャーリーの心底には憎しみが秘めていた。だからアクセルみたいな偏見のない男は嫌いだった。
本当の男の友情とは?掛け値なしに信頼でき、そして厳しい事も言い合える仲である。ラストシーンのカサヴェテスの表情を見ている同僚達の表情が悲しげだ。ああいう友情を得る事は実は難しい事を示している表情だ。だからこそ、映画の中で実現すべきだったのである。
(1/3/14:DVDにて鑑賞)