またもや故マイケル・クラーク・ダンカンの映画。こちらは実在するサー・パーカーの物語。
サー・パーカーはロサンジェルスでおばあちゃんに育てられ、フットボールの才能を発揮した人。お母さんはアル中とドラッグ中毒、お父さんは映画では描写されていない程に、サーの人生には関わっていない。ちなみに変わった名前の「Sirr(サー)」は、「Sir」の変形。お母さんがつけたもので、人々が敬意をこめてこの子を皆が呼ぶようにと、つけたらしい。そんな状況下の中で、サーは小さい頃から心のより所にしていたのが、フットボール。伝説的選手ウォルター・ペイトンが好きなのようで、映画の中でも彼のジャージやポスターなどが出てくるので彼のファン度が伺えられる。本人ものめり込み、実際にどんどん上達していく。周りの従兄弟は悪い方へ進んでいくが、サーにはフットボールがあったので、それから逃れる事が出来た。しかもサーが才能がある事を知っていたので、従兄弟達は兄のようにサーを守ってくれたというのもある。高校は、地元でもフットボールで有名なモンロー校(実際にはロック校)に進んで、何人ものNFL選手を生んだ伝説的なコーチであるグリフィン(マイケル・クラーク・ダンカン)の元でトレーニングしたかったが、母がおばあちゃんの元に生まれたばかりの赤ん坊、つまりサーにとっての弟を置いていってしまい、しかもおばあちゃんも年齢的に亡くなってしまい、バイトやら弟の面倒やらで、フットボールだけに集中する訳にいかなかった。でもグリフィン・コーチは、類稀なサーの才能に惚れて、サーのフットボールへの道を繋げようとするのだった...
って感動でしょ?お母さんが置いていった弟を一生懸命育てるんですよー。私、ダメー、こういうのに弱い。すぐ泣いちゃうの。自分が選んだ道じゃなく、親のせいで辛い目に遭っている子が一生懸命頑張っている姿に弱いの。もうこういう人は手放しで応援したくなっちゃうタイプ。だって頑張ってるもん!自分一人で生きていくだけで大変な状況の中、普通に幸せな夫婦だって苦労する子育てまでやってるんだから!!彼の人生、報われなきゃおかしいよ!!でもさ、現実は厳しいのさ。
試しに歩くフットボール辞書のうちの夫に「ねー、サー・パーカーって知ってる?」と聞いてみた。「あー、知ってるー。名前は聞いた事ある。どこか...オクラホマ州立大だっけ?で活躍していたよねー」と。名前は聞いた事あるらしい。大学名は違うけどぉー!!正式には、テキサスA&M。でも大学フットボールで活躍したのはフットボール・ファンの記憶にあるらしい。その後にドラフト外でNFLに進むも、怪我などでほぼプレー出来ず。カナダに渡ってカナディアン・リーグと契約するも、そこでも活躍出来ずに開幕前にカット。アメリカに戻り、アリーナ・フットボール(インドアのフットボール)で数試合プレーするも、また怪我。
なんでー、なんでなのー!!さっきも書いた通り、彼の人生報われないとおかしいでしょー!!!なんで彼みたいな真面目な男がまだまだ苦労して、チャド・オチョシンコとかベン・ロスリスバーガーとか報われるんだろうね。不思議。人生、やっぱり平等なんかじゃないじゃんよー!!と言いたくなりますわ。
でもこの映画は、2001年なのでまだどうにかNFLで頑張ろうとしていた所なので、「夢を叶えてNFL入り!」と綺麗に美しく終わっております。
伝説的なコーチを演じたマイケル・クラーク・ダンカン。実際に彼がフットボールをやっていたら、やっぱり想像通りに活躍していたのだろうか?実際のマイケルは、お母さんが「怪我が怖いからダメ!」とフットボールをやらせてもらえなかったんだよね。でも元選手で、フットボールのコーチ役らしい貫禄があったよね。今回も前回と同じくお父さん的指導者。でも今度のコーチは倍返しではなく、3倍返し!
弟が可愛いね。まだまだ幼いから兄の苦労が分からない。当たり前。もうちょっと大きかったら、少しは遠慮ってものを覚えるんだろうけど、そんなの関係なーい!やんちゃし放題!!兄が余計に気の毒に思えた。でも弟が可愛いんだよねー。超可愛い。お兄ちゃん、一杯チューしてたもんね。
という事でフットボールもシーズン開幕ー!!いえーい!!とは言え、私はNFLよりも大学派。今年もアラバマ大学応援。前代未聞の3連覇を達成して欲しいーの!!去年はゴツゴツした(ユニフォームのクリムゾンも手伝って)男梅みたいなパワーのエディ・レイシーと、颯爽としていたまだフレッシュマン(1年生)のスピードのT.J.イェルドンのRB(ランニングバック)凸凹コンビが大好きでした。レイシーはNFLのグリーンベイに行ってしまったので、イェルドンがんばれー!!彼等は報われるのか?
(3.25点/5点満点中:9/8/13:DVDにて鑑賞)