いやー、スーパーボウル50の興奮冷めやらず...と、なる筈だったのに。今年のスーパーボウルでは興奮しませんよねー。(´・ω・`)でしたよ。多分、ウィル・スミスの『Concussion / コンカッション (2015)』を観た後にも同じ事を書くと思うけれど、NFLは人気あるからって調子乗り過ぎ!だと思うんだ。かと言って、NFLほど人気は無いにしてもNBAも調子に乗り過ぎだと思う。いや、大抵のアメリカのプロリーグは調子乗り過ぎなのかもしれない... という事で、フットボール映画を!と言ってもNFLではなく、高校フットボールです。
1970年強豪アラバマ大学のフットボールチームは人種融合を既にさせていたUSC(南カリフォルニア大)をホームに迎えた。キング牧師亡き後で公民権運動が落ち着いていたとは言え、アラバマ州ではまだ人種融合に反発していた。その為、地元アラバマの応援は激しさを増していた。アラバマ大のヘッドコーチは名匠ベア・ブライアント(ジョン・ヴォイド)。しかしアラバマ大は屈辱的に負けてしまう。それから3年後の1973年、アラバマ州でも少しずつ人種融合を進めた。白人の高校「ウッドローン」に入ってきたのが、トニー・ネイサン(ケイレブ・キャスティール)だった。他の黒人学生と一緒にフットボールチームに参加するが、中々試合には出れなかった。フットボールチーム内でも学内でも、人種摩擦が激しくなる一方であった。そんな時に、ハンク・アーウィン(ショーン・アスティン)が学校に現れた。彼はクリスチャンレボリューション(キリスト革命)という運動を進める男であった。フットボールチーム内で人種の衝突が起き、コーチ(ニック・ビショップ)も手に負えない時、ハンクは選手達に話始めた。たった5分程だが、選手達は一つにまとまっていく。そしてトニー・ネイサンを試合に入れてみたところ、大活躍し勝利へと導いた。しかし、外された白人選手の親から激しく罵られるコーチ。ネイサンを試合で使い続け、そしてハンク・アーウィンは更に話を続け、チームは一丸となり連勝を続けていく。しかしコーチはハンクには半信半疑であったが...
という事で、フットボール映画にキリスト映画の融合です。昔からキリスト映画は存在しているけれど、ここでも分かるように急激に増えたのはやはりタイラー・ペリーの『Diary of a Mad Black Woman / 日本未公開 (2005)』からでしょうね。なんていうか、キリスト映画でもファミリー向けの感じ。この感じが本当ーーーに増えている。タイラー・ペリーからなので、黒人系が主流だったけれど、今はこのように白人系も増えていて、結構ヒットする。黒人系だけど、この前の『War Room / 祈りのちから (2015)』なんかがそう。白人系なら『Heaven Is for Real』。ジョニー・デップの『トランセンデンス』と同日公開だったのに『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に続いて興行成績2位となった作品。このジャンル、結構勢いがあるんですよ。とはいえ、クリスチャンじゃない人にはとっつき難いよね。
この映画の監督は兄弟で、しかもこの映画のモデルであるハンク・アーウィンの息子たち。ハンク・アーウィンはその後にアラバマで政治家となり、つい最近まで政治家の現役。まあそれもあって、お父さんアゲがちょっと怖くて気持ち悪いかも。まあ確かに偉い人だとは思いますけどね。って、ショーン・アスティンをフットボール映画で使うなら、ルディでしょうが!!努力と根性で勝ち取るんでしょうが!!アラバマじゃなくて、インディアナ州に居るべき!!と、『ルディ』が佳作過ぎでその印象が付き過ぎているんですよ!
私の事なんて興味ないと思いますけど、私、アラバマ大のフットボールチームの大ファンでありましてね。しかも無類のランニングバック好き。とは言え、好きになったのはここ10年位だと思いますので、残念ながらこの映画のトニー・ネイサンを知らないのですが、リアルタイムで見ていたら確実にファンになってましたね!ネイサンはごつごつとパワー走るエディ・レイシーとか今年のハイズマンであるデリック・ヘンリーのタイプじゃなくて、スマートに華麗にそしてスピードのTJ・イェルドンのタイプだね。って、違いを語れる位アラバマ大のランニングバックが大好きなのですよ!!テンションMAX!!!という事で、今日の写真はトニー・ネイサン本人とトニーを演じたケイレブ・キャスティール。ちなみにトニー・ネイサン、映画でも分かるようにその後にアラバマ大に入って、NFLではマイアミ・ドルフィンズで10年近くプレー。その後も面白く、マイアミ・ドルフィンズのチームメイトのエド・ニューマンが法に進み、今はマイアミの判事。ネイサンはそこで執行官として働いているそうです。持つべきものはチームメイトですね。
とはいえ、高校フットボール映画としては『Friday Night Lights / プライド 栄光への絆 (2004)』程の佳作という訳でもなく... ファミリー向けのクリスチャン映画としても、何だか中途半端。選手達が全員あんなにアッサリと魅了されちゃったのが違和感あるんですよね。なんか魔法とか催眠術に掛けられたみたいで。いちようコーチが引いていたのは良かったんだけど... っていうか、もう長い!とにかく長い!これ2時間はキツイよ。
(3.25点/5点満点中:2/9/16:DVDにて鑑賞)