そりゃね、もちろんマイケル・ジェイ・ホワイトせんせーですよ!しかもせんせーが「Black Dynamite / 日本未公開 (2009)」みたいな役をまたやっているらしいと聞いてね、こっそりと追ってました。いやー、せんせー素晴らしい!せんせーが演じた役は元ブラック・パンサー員で、今はお金持ちのウッディの運転手兼世話人。舞台が1974年のデトロイト。なので、またせんせーが70年代のファッションに身を包んでおります。なんかグリーンのジャージが多かったけど。せんせーは、70年代ファッションが似合うし、ぶっといモミアゲが決まりますねー。
と、私は特殊な為にマイケル・ジェイ・ホワイトせんせーだけで満足なんですが、他はそうはいかないでしょ?いちようこの映画の目玉は書いた作品がすべて映画化される勢いのエルモア・レナードの同タイトルの小説が原作。レナード自身のお気に入りの作品でもあるらしいし、ファンの間でも評価の高い作品。そのレナードの作品を、あのウォルター・マッソーの息子チャールズ・マッソーが監督したのが今回の映画。ウォルター・マッソーと言えば、ジャック・レモンとのコンビやデンゼル・ワシントンがリメイク作品に出演した「サブウェイ・パニック」等にも出演している名優。ってなると、期待は高まるよね。
簡単に言ってしまえば、お金持ちのウッディのお金を巡っての騒動。頭が良いんだか悪いんだかの60年代を引きずっているカップルのスキップとロビンがウッディのお金を狙っている。そしてMJWせんせーが演じたドーネルも遺産を狙ってる。そこに入り込んでくるのが、元爆弾処理班で今は左遷されて性犯罪課のクリスという警察官。なんで性犯罪課のクリスがこの事件に関わるのか?というと、グレタという女性がウッディにレイプされたと性犯罪課にやって来たからである。と、大体この6人の騒動。ウッディを演じたのが、あのクリスピン・グローバー。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とか「Hot Tub Time Machine / オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式 (2010)」とか。タイムマシーン系俳優だね。ここでも気持ち悪いウッディを気味悪く演じております。でもやっぱり「オフロでGo!!!!」の方がクリスピンの使い方は上手かった。ダイナマイト使いのスキップを演じているのが、クリスチャン・スレイター。完全復活望みます!悪くはないんだよ。ただスキップ役じゃないかなーとは思う。グレタとロビンは区別が付きにくい。両方共に美人ではあったけど、若干ロビンの方が美人じゃねーって感じで、グレタが目立たない。グレタ役の方が美人じゃないとダメなんだよね、この物語。そしてこの映画をまとめる(筈)のがクリス。しかしこの映画ではすっかり空気。ってか、誰?
最初のグリーンが好きなのか、全体がグリーンだった黒人のピンプ風のブッカー(役の人はウェイアンズ家と仲良し)のシーンは期待出来たんだよね。そして激動の60年代のモンタージュ写真でタイトル。期待しちゃうよね。でもそこからどんどん悪くなるね。小説のように章毎に話が進んでいくけれど、まーあんまり意味ないしリズム感も毎回そこで止まっちゃう。まあ何よりもデトロイトを全く感じませんでしたね。クェンティン・タランティーノぽい事をやろうとして、完全に失敗したタイプの映画。小説は面白いだろうなーとは感じた。何かエルモア・レナードが気の毒になったわ。
(3.75点/5点満点中:5/2/13:DVDにて鑑賞)