Rampart / 日本未公開 (2012) 1004本目
ロサンジェルスの警察の腐敗を描いた作品。何か知らないけど、ロサンジェルス警察の腐敗のドラマとか大好き。色々とネットでその腐敗について調べるだけでも面白いからね。この映画は特にランパート署が舞台。ランパートは色々な映画やTVにもなっているし、ランパート・スキャンダルはあのノートリアス・BIGの殺害にも関わっている。これは相当面白いに違いない!って思った。けれど、この映画はランパート・スキャンダルを描いているけれど、ノートリアス・BIGとか無関係。デイブ・ブラウンという警察官のスキャンダル。ブラウンを演じたのがウッディ・ハレルソン。ハレルソンが狂気沙汰な男を演じているのは、ワクワクしちゃうよね。本当ーーーに最悪で最低な男。彼だから演じられた役。娘の気持ちは分かってないし、女達の気持ちも分かっちゃいない。弟の事も分かってないので、野放し。人種差別者だし、可愛いのは自分だけ。自分のやっていることは、悪い奴等を殺したのだから、別にいいじゃないか!という態度。けど、自分がヒーローとなった事件の顛末を聞いてから、ちょっとバランスが崩れる。本当は弱い男。だって自分の父が警官だからという理由で、自分も警官になった位の男だからね。自分の意思なんか無い男。しかも離婚した妻2人は、なんと姉妹。
そのブラウンを追い詰めるのが、検事のアイス・キューブ兄貴とシガニー・ウィーバー兄貴の2人。アイス・キューブ兄貴がまたまさかの検事とはね!!最後がカッコいいです。アイス・キューブ兄貴らしい最後。あのラストがあったから、兄貴は出演したんじゃないかな?それと警官を追い詰めるなんて、正に兄貴の昔の「Fuck da police」魂が炸裂してるじゃないですか!!上の立場で追い詰めるって辺りが、兄貴も成長したわ!!シガニー・ウィーバーは居るだけでかっこいいよね。何か大好き。
物語自体は、ランパート・スキャンダルそのものを期待していると、期待外れ。だって私がそうでしたもの。元々のランパート・スキャンダルはもっと人種が入れ乱れていて、もっともっと複雑。この映画もかなり複雑だったりするけど、人種の面で言ったら単純。ランパート・スキャンダルって根が深くて、黒人のギャングのブラッズが関わっていたり、メキシカン・ギャングが関わっていたりする。そしてラップ、特にアイスT辺りで名前を聞くダリル・ゲイツ署長の悪名高きCRUSHの人達が犯したスキャンダルだったりで、もっともっと面白いんだよね。本当はブラウンよりももっと狂気沙汰。なぜかデス・ロウ・レーベルのシュグ・ナイトも関わってるし。なので私的には、物語がちょっと期待外れ。もっとストレートなランパート・スキャンダルが見たかった。でもウッディ・ハレルソンは超凄い。そんな感じの映画でした。
(3.5点/5点満点中:DVDにて鑑賞)