Slavery by Another Name / 日本未公開 (2012) (TV)
Cast >> Turron Kofi Alleyne (John Davis), Tyler Hollinger (Warren Reese), Tom Martin (James Kennedy) ...
Director >> Samuel D. Pollard
Writer >> Sheila Curran Bernard
Producer >> Daphne McWilliams
Genre >> Documentary
Country >> USA
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> 5
Blacks life exploited to build American economy
2009年にピューリッツァー賞一般ノンフィクション部門を受賞したダグラス・A・ブラックモンの同タイトルの著書を元に制作されたドキュメンタリー。南北戦争が終わり、奴隷解放宣言の後にも、名前を変えて奴隷のように扱われていた黒人について語られている。
奴隷解放宣言から今年はちょうど150年。奴隷解放はされたが、その後に南部の黒人がそれ以上に虐げられていたのは、歴史の教科書でも知る限り。ジムクロウ法であったり、シェアクロッパーという名の信じがたい条件であったりした。そしてこのドキュメンタリーでは、黒人の囚人が「リース」という形で、最低の条件で働かされていた事実が明らかになっている。南北戦争で負け、奴隷という働き手を失った南部の人々は商売や財産を失った。そこで彼らは囚人を「リース」したのだった。奴隷解放宣言が出されてから3年後の1866年にアラバマで始まっている。主に電車の線路作りをやらされた。もちろん囚人にはお金は入らない。しかしこれが主流になってくると黒人の囚人が足りなくなってくる。そうすると冤罪でもなんでも勝手に囚人にしてしまうのだった。食事もろくに与えられず、衛生面でも問題があったので、そこで亡くなる者も少なくなかった。これは、第2次世界大戦で、日本がパールハーバーを攻撃するまで続いたのだった。パールハーバー攻撃から5日後にようやく政府が動いた。
実際の黒人の囚人の子孫や逆に使用していた白人の子孫が出演し語っていくのも興味深かった。その一人が黒人初のアメリカ合衆国司法長官であるエリック・ホルダーの妻であった。その事実と歴史も面白い。これを観たらその事実に黒人は怒りを覚え、そして白人は恥を感じるだろう。奴隷の歴史とはアメリカにとってそういう事なのだ。
(1/19/13:TV放映にて鑑賞)