Cast >> Jamie Foxx (Django), Kerry Washington (Broomhilda), Samuel L. Jackson (Stephen), Leonardo DiCaprio (Calvin Candie), Christoph Waltz (Dr. King Schultz), Don Johnson (Big Daddy), Franco Nero (Bar Patron) ...
Director >> Quentin Tarantino
Writer >> Quentin Tarantino
Producer >> Harvey Weinstein, Reginald Hudlin, Pilar Savone, Stacey Sher
Genre >> Western
Country >> USA
Release (US) >> 12 / 25 / 2012
Release (JP) >> 03 / 01 / 2013
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
"Django. The D is silent"
1858年ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、奴隷としてスペック兄弟に売られ、鎖でつながれ歩いていた。その時にドイツ人の歯医者だというキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)が夜中にやってきた。シュルツはスペック兄弟を殺し、ジャンゴを自由にした。シュルツは歯医者ではなく、賞金稼ぎだった。ジャンゴはシュルツが狙っているブリトル兄弟の顔を知っていた。シュルツはジャンゴが一緒にブリトル兄弟を探す代わりに、ジャンゴを自由にし、どこに売られたか分からないジャンゴの妻ブームヒルダ(ケリー・ワシントン)を一緒に探す事を約束するのだった。ジャンゴの妻ブームヒルダは、悪名高いミシシッピーのキャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の所にいる事を突き止めたが…
クェンティン・タランティーノ監督の最新作は、なんとウェスタン映画だった。しかも奴隷を主役にしたウェスタン。ウェスタンに奴隷が出た事はあるが、主役だった事は未だかつてない筈だ。奴隷解放宣言が出される少し前の事。奴隷側に蓄積された怒りがあった頃の話。冒頭で真っ先に目にするジャンゴの背中は、その怒りと歴史が克明に記されており、ジャンゴがどんな男なのかすぐに分かるのだ。それを見たシュルツの表情も印象的。またクー・クラックス・クランを思わせる人達の場面も非常に滑稽だ。タランティーノらしい批判の仕方が非常に気に入った。物語も上手くて、容易に惹きつけられる。
確かにジャンゴは黒人で奴隷である。黒人にとっての悲しい歴史をジャンゴは背中に重く背負っている。しかし今までとは全く違う。ヒーローではないし、アンチヒーローでもない。白人のために命を張ったかもしれないが、それは自分自身が欲する物を得る為だけ。ジャンゴはジャンゴと妻の為に戦ったのだった。そんな奴隷映画は未だかつて観たことがない。ラストのジャンゴの背中は今まで一番カッコいい黒人男性の背中だ!
(12/30/12:劇場にて鑑賞)