That's the Way of the World / ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド (1975) 1097本目
だいぶ前になってしまうのですが、我が心の姉、Sole姉さんにアース・ウィンド・アンド・ファイアーが出てるから見ておいた方がいいよと、頂いた作品です。ありがとうございます!でもだいぶ寝かせてしまってゴメンナサイ...
という訳で、あのアース・ウィンド・アンド・ファイアーが出ている作品です。モーリス・ホワイトが演技披露してますよ!「ジャイブ・ターキー!」言いながら。でも主役は、あのハーヴェイ・カイテル。あの「タクシー・ドライバー」でピンプ役やる直前のカイテル。監督はあの「Super Fly / スーパーフライ (1972)」のプロデューサーだったシグ・ショア。もうさ「あの」を3回書いた程に、凄い顔ぶれなのよ。でもカイテルもマーティン・スコセッシ作品じゃないから、やる気なかったのかな?あんまり熱を感じない。いや、熱を感じないといけないのよ、この役からはね。カイテル演じたバックマスターは、有名レコード・レーベルのA&R。父親が有名なジャズミュージシャンなのもあって、プロデュースもしている。凄いクラシックカーに乗れる程に裕福。今はアース・ウィンド・アンド・ファイアーが演じている黒人のバンド「ザ・グループ」に情熱を注いでいる。彼等なら自分の音楽を表現してくれると。しかしレーベルの重役が代わったこともあって、「ザ・ペイジズ」を売れとバックマスターは言われる。しかもブッシュマスターが頼み込んでやっと手に入れた「ザ・グループ」が出演予定だった番組とかも、重役が嫌がらせで勝手にキャンセルして、「ザ・ペイジズ」を代わりにねじ込む。才能もない「ザ・ペイジズ」のプロデュースなんかしたら、自分の顔が潰れる!とバックマスターは悩む。ムカつくけれど、組織にいる以上、上司には逆らえない。渋々ダサい家族トリオである「ザ・ペイジズ」のシングルをプロデュースする。ザ・ペイジズのメインは女性。後はお父さんと弟。弟は、コーラーのパロディTシャツ「エンジョイ!コカイン」を着たりと、完全に麻薬にのめり込む。父も弟も性格も悪い。メインの女性は、権力に弱くて、すぐにバックマスターに近づき、色気を使ってくる。
と、音楽業界の裏を率直に描いた面白いドラマではあるんだけど、何せね... いや、最後のドンデン返し的な所は「スーパーフライ」のプリーストと同じく、野心溢れる男!って感じで面白かった。でも全体的に流れるようなフローがない。「ザ・ペイジズ」の女性ボーカルも演技下手だったし、他の人達も下手だったね。あの名優ハーヴェイ・カイテルだって、下手に見えてきちゃう演出。まあ、モーリス・ホワイトは仕方ないよ。音楽家なんだし。やっぱり「スーパーフライ」のゴードン・パークス・ジュニア監督は本物だったねと思いました。彼が監督だったら、もうちょっとカッコ良い映画になってた筈。まあでも唯一上手かったのが「スーパーフライ」にも出ていたブラックスプロイテーション映画名バイプレイヤーのチャールズ・マグレガーの使い方!え、彼が牧師!と思っていたら、上手かったねー。
まあでも映画はアース・ウィンド・アンド・ファイアーの記録映画として見るのが正しいのかもしれません。彼等のレコーディング風景やらリハーサルにライブ!と見所満載。ヴァーダイン・ホワイトが暗黒への挑戦で、宇宙へ向かって飛びます!飛びます!しかしさ、アース・ウィンド・アンド・ファイアーってアフロフューチャリズムをポピュラーにしたグループだと思うんだけど、なぜか私が付き合ったスター・トレック好きのトレッカーのブラザー達は、みんなアース・ウィンド・アンド・ファイアーを毛嫌いするんだよね。なんで??
(3.75点/5点満点中:3/17/13:DVDにて鑑賞)