オスカーのドキュメンタリー部門にノミネートされている作品。多分この作品が取るでしょう!って位に面白かった!でも書きたくなーい!!っていうのも、何にも知らないでこの映画を観た方が絶対に面白いから。という事で、たまたまこのブログでこの映画を知った貴方は、これからこの映画のIMDBもWikipediaも行くのは止めましょう!予告も見なくていい。なーーーんも知識を入れないで、ただ映画館に行けばいい。とは言え、何も書かない訳にはいかない...
「シュガーマン」という曲が南アフリカで大ヒット。それこそアパルトヘイト時代の南アフリカで支持された曲で、アパルトヘイトに反対していたアフリカーナー(南アフリカに移民した白人)の間で愛された曲。ロドリゲスという人が歌っているらしいが、南アフリカではそのロドリゲスが何者なのか知る者はいなかった。ただ名前が「ロドリゲス」であるという事と、アメリカ人であるという事だけ知り渡っていた。噂ではライブ中に客席の前で銃による自殺をしたらしいという。しかし南アフリカではあのエルヴィス・プレスリーよりも知名度があって、愛されているという。そこで南アフリカの熱狂的な彼のファンであるStephen 'Sugar' SegermanとCraig Bartholomew Strydomという2人が、ロドリゲスの死の真相に迫る...
まあこのくらいの知識なら大丈夫でしょう。とにかくこれくらいの知識で観た方が面白い。世の中にはすぐツイッターでネタバレしちゃう人とかも居るので、そういう地雷は踏まないように!!
やっぱりファンの愛って凄いわーと、超ミーハーな私は嬉しくなった。ファンの愛って暖かいね。インターネットで全てが分かると思っていた自分にも腹が立った。インターネットやWikiなんかじゃ、分からない事はまだまだこの世の中には沢山ある!そしてロドリゲスのミステリアスな部分とつつましい所がこれまた魅力的。だから余計に「どうなったの??」って気になって仕方ない。そしてこのドキュメンタリーを通じて、音楽業界の腐った部分も見えてくる。彼がサセックスを解雇された話は上手過ぎるけど、悲しくなる。でもね、やっぱり音楽って人の心に残ってこそのアート。音楽の楽しくて好きな部分が丸裸になっているドキュメンタリー。チャック・ベリーの「Chuck Berry Hail! Hail! Rock 'n' Roll / チャック・ベリー/ヘイル・ヘイル・ロックンロール (1987)」も音楽のドキュメンタリーとして面白いけど、あれに人の温かさとそして驚きがプラスされたようなドキュメンタリー。心が温かくなるねー。
ぜったーーーーいに観て損はしない。さ、私もGIオレンジでも探しにイギリス行くべ?「サーーイキック・マーージックーーーー♪」何やってるんだろう?彼等。アメリカ人はGIオレンジ、知らないらしいよ。うちの夫にビデオ見せたら、大笑いしてた。ってか、GIオレンジ、誰も興味ないか?
(5点満点:2/18/13:DVDにて鑑賞)