この前、アフリカン・ドラム&ダンスを見ました。本格的な物ではないのですが、何か込み上げてくる物があり... あのビートは心に来ますね。
その影響でアフリカ物を...と思い手に取りました。単純です。
この前見た「Yesterday / 日本未公開 (2004)」の主役レレティ・クマロのデビュー作。いきなり主役で、タイトルのサラフィナを演じています。「Yesterday」の頃とは全然雰囲気が違うかな?彼女の場合、笑顔がチャームポイントだと思うのですが、その笑ったときの顔がアスリートのマリオン・ジョーンズにそっくり。ジョーンズの方は色々あって今は笑顔も出ませんが...
南アフリカのソウェトが舞台。まだアパルトヘイトが平然とあった頃の高校生達のストーリーです。本当の意味での平和を目指して、サラフィナは葛藤します。アパルトヘイトの頃の学校は緊張感が漂います。先生役にはウーピー・ゴールドバーグ。この先生がとってもユニークな授業をしています。でも啓蒙しているのではないか?と目を付けられてしまう。学生達は若さゆえ、そのエネルギーを暴力という事で発散させてしまう。でも先生は、サラフィナに本当の平和と自由を考えて欲しいと問う。
サラフィナはネルソン・マンデラを尊敬していて、朝には壁の写真に向かって挨拶したりする。この映画では、サラフィナとマンデラを照らし合わせているように思います。本当の平和と自由を理解した時に、サラフィナにはマンデラと同じ精神がやっと根付いたようでした。
感想にも書きましたが、この作品は元々は舞台の作品。その舞台の頃から映画化になるまで、南アフリカが劇的に変化していきました。この作品はその礎にもなったんじゃないかな?と思います。この作品を作るという精神こそが、南アフリカを動かしたのかもしれないです。また何か時代が動く時には、若者が最初に行動を取るように思います。でも、この映画では大人も重要な役割をしていて、学校の先生だったりお母さんだったりマンデラだったりします。彼等の強靭な精神があったからこそ、子供達に伝わったんだと思います。
サラフィナのお母さんを演じたのがミリアム・マケバ。彼女は「ママ・アフリカ」というニックネームを持つアフリカの歌姫。残念ながら今月に亡くなったが、そのニュースはアメリカのCNN等でも大きく取り上げられてました。
確かにそのママ・アフリカ。他の作品(ちょうどこの↓の作品)だけど「お母さんだから理解する」という台詞があったけれど、母なる大地アフリカは器が大きいと思いました。
感想はこちら。
(4.75点/5点満点中:DVDにて鑑賞)