Points on a Space Age / 日本未公開 (2009) (Video) 998本目
風邪引いて絶不調で、なーにも考えられない時にわざと難しそうなこれを見てみました。
サン・ラーのジ・オルケストラの実験的なドキュメンタリー。サン・ラーが別の惑星に旅立った後、地球上で彼の意思を継いでいるのが、ジ・オルケストラのマーシャル・アレン。彼がどのようにサン・ラーの意思を実践し、若者達に繋いでいっているかを描いております。昔の映像や、スクリーンに映し出されるテキスト、人々が語るムーブメント、そして現在のライブ映像等が、マーシャル・アレンがどのように率いているかを描き出している。そして、ジョン・F・ケネディが大統領時代に話した「我々は月に行くべきだと信じている」という有名なスピーチから、この映画は始まる。
マーシャル・アレンはサン・ラーが語っていた音楽は教育的であるという事を実践している。サン・ラーはいつもその事を語っていたように思う。そして音楽は生活、いや人の一部である事。音楽の無い人生はもはや今の私達の生活の上で考えられない程に身近。人それぞれ、音楽の嗜好は違うけれど、でもやっぱりみんな音楽を愛している。今はそれが当たり前過ぎて、無料でそれをダウンロードする違法者達。これを見ると音楽ってそんなものじゃないというのが、よーく分かる。自分の信じた音楽に魂を込めた音楽家たちの姿があるからだ。
このような作品を見ると感性が研ぎ澄まされます。サン・ラーが残してくれたものはいつも実験的。人がより良い方へ向かっていくための芸術的実験だ!
(4点/5点満点中:5/5/12:DVDにて鑑賞)