これは理屈なしに最初から最後まで笑いぱなし。
コメディに不可欠なタイミングにサプライズも観客の前に最高の形で訪れる。キャスティングも見事。個人的に一番好きなのは花嫁のパパ。なんでも「ラスベガスだから」というのが、面白かった。割りと普通な中年のオッサンだけど「俺も同じ経験したさ」と言わんばかりの顔がたまらなくて、私の笑いを誘う。起こる事、起こる事が新鮮で驚きの連続。この映画の核となっているバチェラー・パーティについて沢山の映画が作られている。殆どがコメディ。結婚前夜に花婿が最後の羽目を外すというアメリカ独特(アメリカ以外にもあるのかな?)の慣わし。トム・ハンクスが今みたいな演技派俳優に転身する前の80年代には、そのまんまの「バチェラー・パーティー」というコメディに出演していたし、ブラックムービーでは「The Best Man / ベストマン (1999)」でその片鱗がうかがえる。でも今まで映画で描かれたバチェラー・パーティの中では今回のが一番最悪。でも面白い事にそのパーティ自体は全くと言っていいほど、この映画では描かれていない。でも最悪なのです。その最悪度は、この主人公達とともに観客も徐々に知っていく。最後の最後までドジな男達にも同情...というよりも心の底から笑ってしまう。そのどうしようもない男達の友情も育まれて... 最近では「ブロマンス(Bromance)」なんていわれている感じですね。そしてもう最後、まとめに入って笑いは無いのかなーと思っていた時のウェディング・シンガー。50セントの「キャンディ・ショップ」ですよー。そこであの花嫁のパパが怪訝な顔。笑える。割りと全般的に使われている曲がヒップホップ多め。Kanye Westとかアッシャーとか、T.I.とか。
でも一つだけ苦手だったのが、スタンガンのシーン。スタンガンって毎年死者を結構な数出してるのを知ってるから、あそこだけはどうも笑えなかった。あれが無ければ5点満点でした!
(4.75点/5点満点中:DVDにてロリポップ舐めながら鑑賞)