Cast >> Fred Hampton, Rennie Davis, Edward Hanrahan, Bobby Rush
Director >> Howard Alk
Producer >> Mike Gray
Genre >> Documentary
Country >> USA
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> N/A
Why don't you live for the people, Why don't you die for the people
ブラックパンサー党のシカゴ支部のチェアマンだったフレッド・ハンプトンが1969年12月4日に警官の銃によって亡くなった。警官側はハンプトンが先に銃を発砲したので仕方なかったと言うが現場に居合わせた目撃者やパンサー側はそれを「殺人」と呼んだのだった。
このドキュメンタリーが作られた時代がそうさせたのかもしれない。久々にガッツのあるドキュメンタリー映画だ。当時を物語るモノクロ映像が生々しくて、当時の模様を甦らせる。ボブ・ディランの腹心だったハワード・アルクはフレッド・ハンプトン本人のスピーチを沢山入れて、フレッド・ハンプトンの伝えたかった精神をも甦らせている。彼が伝えたかった意思を力説で自分の言葉で語れば語るほど、この事件の真相が見えてくるようだった。何よりも重要なのが、この映画で沢山語られている「革命」というブラックパワーが台頭し「共産主義」と「資本主義」の真っ二つに別れていた1971年に作られたという事。下手すれば、この映画の制作者だって「共産主義」とレッテルを貼られて、フレッド・ハンプトンと同じ道を歩んだかもしれないのだ。
全てを理解した上で「殺人」とし、映画を作ったからこそ観客はパワーを感じる事になる。フレッド・ハンプトンが声を大にして伝えていた「私は殺せても革命は死なない」という言葉をこの映画が体現しているのだ。
(7/9/10:DVDにて鑑賞)