Attraction / SEX白/黒 (1969)
Cast >> Anita Sanders (Barbara), Terry Carter (American), Nino Segurini (Paolo) ...
Director >> Tinto Brass
Writer >> Tinto Brass
Producer >> Dino De Laurentiis
Genre >> Drama
Country >> Italy
総合ポイント >> 3.75/5点満点
Contents >> 3 Performance >> 4 Direct >> 4 Music >> 4
Counterculter, that is.
バーバラ(アニタ・サンダース)は夫の仕事の都合でロンドンに来ていた。夫が仕事中はする事のないバーバラを夫は公園で降ろした。そこでバーバラはフリーセックスを目の当たりにする。そんな時に乗った電車でアメリカ黒人(テリー・カーター)がバーバラとぴったりとくっ付き、なぜかその男はバーバラを一日付回した。バーバラは異国のロンドンにて開放的な妄想を繰り広げていくのだった。
エロチシズムに拘る男ティント・ブラスによる前衛的アートな作品である。台詞を余り入れずに映像だけで伝えようとしている。時代もあってか、もろにカウンターカルチャーの影響を受けていて、その映像や音楽にもその影響が十分に感じられる。反戦や反体制を訴える衝撃的な映像によって、それらに対して強いメッセージを残そうとしている。そして映画作家としてブラスは、戦争の残忍な映像は厳しく検閲を受けないのに、なぜに性だけは厳しい検閲を受けるのだという意見を強く感じる。もちろんこの映画以降もエロチシズムに拘り続ける男の強い意志を感じる官能的なシーンも多い。しかし黒人男性を主人公の1人に使ったのはいいが、そこにある筈の強いメッセージがこの映画のラストには全く感じなかった。単なるタブーへの興味にしか感じる事が出来なかったのが残念な点だ。
生か死か。正か誤か。白か黒か。前衛アートか古典か。選択は他に何億とあるように感じる。
(10/17/09:DVDにて鑑賞)