Little Woods / ヘヴィ・ドライヴ (2018) 1778本目
オーリーの強さが気の毒である『ヘヴィ・ドライヴ』
新型コロナウイルスのせいで待機作品が増えておりますが... 中でも楽しみなのが、『Candyman / キャンディマン (1992)』のリメイク作品『Candyman / 日本未公開 (2020)』!! 最近では、仕方なく配信が増えておりますが、監督であるニア・ダカコスタが、頑なに「この作品は劇場公開用として製作したので、劇場公開にしたい」と語っている。そのダカコスタ監督の長編デビュー作がこちら。という訳で、『キャンディマン』が無事に劇場公開される前に予習復習という感じです。NY大の映画科を卒業し、TVなどで仕事をした後、この作品の脚本がサンダンスのラボに選ばれ、ショート映画となり、クラウドファンディングのキックスターターで資金を集めて長編映画となった所謂インディペンデント映画。だけど、インディながらもう人気も実力もあるテッサ・トンプソンとリリー・ジェームスが主役という豪華さもある作品。そのお陰か、映画祭で上映された後すぐに配給会社が決まっている。
オーリー(テッサ・トンプソン)は、違法でカナダ国境を越えてしまい、今は保護観察の身であったが、あと8日でそれも終わる予定だ。今は、働く人たちのお弁当売りなどをして何とか食いつないでいた。保護観察が終わった後は、別の街で仕事をしようと面接の約束も取り付けた。しかし、シングルマザーである姉妹のデブ(リリー・ジェームス)がまた妊娠してしまい、オーリーに助けを求めてきた。お金が必要になったオーリーは、昔やっていた処方薬を違法で売る商売にまた手を出してしまう。
血を分けた兄弟姉妹とか言いますけれど... これはオーリーがとても気の毒だった。オーリーの姉妹であるデブは、すでにシングルマザーで大変なのに、何してくれているのとしか思えなかった。デブが男からどんな仕打ちを受けても正直気の毒に感じなかった。オーリーだけが貧乏くじひいているし、そのせいでオーリーは強くなっている。責任感を一人で背負い込んでいる。血を分けたら、そこまでしなきゃいけないのか? だからラストシーンには随分と救われた。そうじゃなくっちゃ。
(3.75点:10/29/20:1778本目)
www.blackmovie-jp.com