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John Lewis : Good Trouble / 日本未公開 (2020) 1762本目

良い困難に立ち向かうのは必要な困難『John Lewis : Good Trouble』

先日、7月17日惜しまれつつ他界したジョン・ルイス議員。彼の葬儀は、故郷アラバマ州トロイ・セルマ・DCと各地で何日にも渡って行われ、国葬とも思えるほどに執り行われた。何度も書いておりますが、ずっと尊敬しておりました。遅読家ゆえ、本を読むのが得意とは言えない私ですが、彼の聖書のように分厚い自伝はしっかりと読みました。ちゃんと読んだから、尊敬出来ることも知っている。この尊敬の気持ちを一度手紙に託そうかと考えていたのですが、ちょうどその頃に手紙に毒物を含ませる事件が発生していたので、手紙は受け取らないとのことで諦めたことがある。なぜ、そんなにジョン・ルイスのことを尊敬しているのか? このブログの最後までには説明出来たら...

一緒に下院議員として活躍していたイライジャ・カミングス議員、後輩にあたるアレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員、彼らは口々にジョン・ルイス議員の功績を称えている。そしてジョン・ルイス本人は、1965年のセルマからモントゴメリーの行進の時に、エドモンド・ペタス橋で警官たちに警棒で叩かれている映像を見ながら「あの橋の上で、私は死ぬかと思った」と回想する。ジョン・ルイスの功績を追うドキュメンタリー映画

1940年、アラバマ州トロイという町で10人兄弟の3番目として生まれたジョン・ルイス。実家は農家で生計を立てていたが、彼は小さい頃から牧師になりたかった。本作では、実家の鶏小屋で餌をあげている映像なども観られ、小さい頃に鶏相手に牧師の練習をしてた片鱗が伺える。そしてジョン・ルイスの側近には、鶏小話が有名なようで、みんなから「鶏の話やってー!」と言われるシーンもある。本当に素な人である。側近に好かれ、大事にされている様子もよーく分かる。そのように後輩たちを大事に育てているのだとも知る。ジョン・ルイスは、地元の有名大学トロイ大学に入学したいと思っていたが、その大学は人種融合しておらず、その頃は黒人が入学することは出来なかった。入学の申請をするが、落とされてしまう。その時に、既にモントゴメリーのバスボイコットで知られていたキング牧師に手紙を書いて、会いに来るよう言われて、会っている。結局、ジョン・ルイスはトロイ大学ではなく、テネシー州ナッシュヴィルにある神学校に入学して、小さい頃からの夢である牧師を目指すのだけど、そのナッシュヴィル学生運動が盛んで、ジェームズ・ローソンやC.T.ヴィヴィアンやダイアン・ナッシュと知り合い、ナッシュヴィル・シットイン運動に参加し、公民権運動に傾倒していくのです。そう、ジョン・ルイスは自分の足で権利獲得を目指して切り開いた人。フリーダム・ライダーズでも頭や口に怪我を被い、セルマの行進でも頭などから出血、それでも屈することなく、キング牧師の意志を継いで、非暴力を最後の最後まで貫いた。だからです。議員となってからも、非暴力の声を絶やすことはなかった。オバマ大統領選の時には、ヒラリーへの義理もあったので、中々支援の声をあげることはなかったけれど、最後にはオバマ支持として支援した。そして、最後の最後まで、投票権の大切さを語り、トランプからの阻止を何とか食い止めようとしていた。容易いことでは決してなかった。本作でも、ジョン・ルイスの兄弟姉妹が「ジョンの体もだし、家も嫌がらせされるのではないかと、怖かった」と語っている。

決して屈しない。「良い困難に立ち向かうのは必要な困難」と常に語るジョン・ルイス。そして、「立ち向かうことを決して恐れないで」とも言っていた。彼の勇気と信念を知る。そしてそれを決して忘れない。

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