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ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

『The New Edition Story』音楽映画はこう作れ!

私が10代の頃から憧れのニュー・エディション。友人たちがスマップで騒いでいた頃、「いやいや、ニュー・エディションこそナンバーワンボーイズバンドでしょ!」とは友達が減るので言えず、心の中で叫び続けた学生時代(ちなみにそんな私も今じゃスマップの草なぎ君とゴローちゃんのファン)。「If It Isn't Love」のミュージックビデオのカッコ良さったら!揃った踊り、ラルフの甘い声、ジョニーの大人美声、俺たち頑張ってます感、色々あるけどずっ友だよ感!!!兄弟のジャクソンファイブには勝てないけれど、でも同世代の他人が集まっても、ここまで出来るぞ!というのを示してくれたのがニュー・エディション。私の青春時代のアイドル。そんなニュー・エディションの自伝映画が、黒人の国営テレビと言っても過言じゃないBETにて放映。テレビの前で私の青春時代にフラッシュバック。

でも正直、なんでテレビ映画なの?とは思った。失礼ながら、やはり私の中では劇場映画>>>>(越えられない壁)>>>>テレビ映画。しかも有料チャンネルHBOなら良い、だって箔がつくから。割りと面白い音楽自伝映画を作っていたVH1でも許す。でもなんでBETなの?とは思った。ま、ライフタイムチャンネルよりはマシかと、落ち着かせる。しかも3夜連続で2時間。計6時間もある(BETはCM多いので正味5時間ちょっと位だろうけど)。O・J・シンプソンじゃないんだから、6時間も間を持たせるなんて無理でしょー!とは思った。更にキャスティングが発表になって、益々不安になる。一番目立つ筈であるラルフ・トレスヴァント役が、一番無名。恐らく一番知名度があるであろうBryshere Y. Gray (ブリシェア・グレイ)が、ニュー・エディションの中ではそんなに目立たない方のマイケル・ビヴィンス役って!となった。第一報となるファーストルックの写真も、物まね大会。と、正直不安要素しかなかった。唯一期待できるのが、『ATL / 日本未公開 (2006)』のクリス・ロビンソンが監督だという事。この監督がやりよったー!

割とオーソドックスな作りの音楽映画。彼らがどのように集まり、そしてグループとなったのか、人気が出始め、そして問題勃発、色々あったけど俺たちずっ友だよな!という想像通りで、恐らく実際にあった事をほぼ忠実に描いていると思われる。しかし6時間も使って丁寧に描いた分、メンバーそれぞれの良さや個性がより浮き彫りにされたし、物まね大会かもしれないけれど忠実に似せようと努力したお陰で、ニュー・エディションのスター性がよみがえっていた。

今回、クリス・ロビンソンの才気煥発した所が、ニュー・エディションの個々の魅力を引き出した部分。ラルフ・トレスヴァントはバンドリーダーに相応しい最高にいい男だし、ボビー・ブラウンはああ見えて熱い人情味のある男だし、ジョニー・ギルは途中からなのにNEに見事に染まってあの美声が加わった事でNEは大人へと成長を遂げる事が出来たし、マイク・ビヴィンスは才能ある商売人で勉強家な男だし、ロニー・デヴォーはメンバー思い故に熱い男、リッキー・ベルはNEの円滑油でこの人無しにはNE誕生は絶対になかった。そして面白いエピソードを語る部分を主役にした部分と、歌そのものを主役にした部分、そしてそれをミックスさせた部分がある所。ニュー・エディションの時代によっての曲が、なぜかニュー・エディションの歴史そのものと直結にリンクさせたような演出が実に上手かった。私が痺れたシーンが大好きな曲「Can You Stand The Rain」の所。ラルフとジョニーが最高過ぎます。これは思わず涙が出ました。Whodiniの「Freaks Come Out at Night」とかランDMCとか時代にあった曲も使われているのですが、やっぱりニュー・エディションの映画なのだから、ニュー・エディションの曲が最高のサウンドトラックになる!って所ですよ。

またニュー・エディションのアルバムを聞きまくっている。もうニュー・エディション大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大好きーーーー!!!#NE4Lifersにさせてくれる映画でした。今後、音楽自伝映画は、このように作ってください。

The New Edition Story / 日本未公開 (2017)(1522本目:4.75点)