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Southside With You / 日本未公開 (2016) 1513本目

サイゾー12月号でアーロン・ウルフォーク監督がおススメしてくれた作品ですね。うちの方では劇場公開がなかったので、やっと観れました。バラク&ミシェル・オバマ大統領夫妻の一番最初のデートを描いたロマンスドラマ映画。元々は俳優でプロデュースもしているリチャード・タン(男前)監督。今回で監督・脚本デビュー。『ゼロ・ダーク・サーティ』や『キック・アス2』に小さな小さな役で出演していたパーカー・ソーヤーズがバラク・オバマ大統領役。主演は初。後にオバマ夫人となるミシェル・ロビンソン役に『Get on Up / ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男 (2014)』や『Ride Along / ライド・アロング ~相棒見習い~ (2014)』のティカ・サンプター。という事で、マイナーなインディ映画。そんなインディ映画の祭典サンダンス映画祭にてプレミア上映され、コンペにも参加。惜しくも賞受賞はならなかった(受賞はネイト・パーカーの『The Birth of a Nation / バース・オブ・ネイション (2016)』)。が、単館で全米公開館数1000館弱の800館前後ながら、公開1週目14位と健闘。一館辺りの平均ならば、その週に1位となった作品に続いて2位と大健闘。

タイトルのサウスサイドとは、シカゴのサウスサイドの事。そのサウスサイドは黒人移住区として知られている所。ミシェルもそこの出身。そこで出かける身支度をしていると家族に「デートか?」と茶化される。「デートじゃないわよ!」と返すミシェル。(だって彼は仕事場で夏の間だけ来ていて、私は面倒を見ているだけ。言わば後輩みたいな感じ。今日はコミュニティの集いに誘われたのでそれに行くだけ。大体同じ仕事場の異性と付き合う事自体が信じられない!...と月9のヒロイン風にミシェルの心の声をお読みください)一方で、家で本を読みながらタバコをふかしてノンビリしているバラク。御婆ちゃんからの電話で予定を思い出し、急いで用意。案の定遅れて、ミシェルにいきなり怒られる。しかもやっぱり「デートじゃないから!」と釘を刺される。チーン...

と、完全に月9よりも甘い(今の月9じゃなくて、昔の絶好調の頃だった月9)。アメリカの方ではオバマ版『恋人までの距離』と言われているよね。しかもオシャレ。ロケーションも素晴らしい。というか、監督に言わせると「この映画の90%は実際にあった正しい事」だそうなので、如何にオバマ大統領がロマンチックな月9男だったということが分かる。アーニー・バーンズの展覧会に『Do the Right Thing / ドゥ・ザ・ライト・シング (1989)』を観に連れていかれたら、私はすぐに落ちるわ!でもアーニー・バーンズの展覧会の時に「Dy-No-Mite!」と言っていた時はひくけど。でも好きになっていたら、そんなジョークも愛おしく感じるだろうね。

掛かっている曲も当時流行っていた曲と、その前の名曲と使い分けていて上手い。バラクが乗った車のラジオからは、リリースされたばかりのジャネット・ジャクソンの「Miss You Much」やスリック・リックの「Hey Young World」が掛かる。けどね、そのバラクが乗っている車が私のボロ車よりもボロくて好感度が更に上がる!共和党の議員にありがちな元々裕福な家庭に育ったパターンとは大きく異なり、親近感が湧く。しかもミシェルに怒られてばかり。最後もやらかしてしまう。けれど、そのやらかしを正すバラクがとても素敵。しかもロマンチック。これは女性なら落ちてしまうわーという魅力が詰まっている。なんていうか、大統領とはいえ、間違いを起こす事ってありますよね。でも彼らならそれをちゃんと正してくれるっていうのを確信出来た。

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、もうオバマ大統領がアメリカの大統領じゃなくなるなんて嫌だ!ぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーったいに嫌だ!しかも次アレじゃ、余計に嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ!!!ああ法律変えてでも、オバマ大統領だけは生涯大統領として任務してくれないでしょうか?ダメでしょうか?彼なら独裁者なんてならないよ。これから待ち受けている4年の地獄(いや弾劾されてもっと短くなる筈だけど)に気が重い。この映画で余計にそう思ってしまいました。
(4.5点/5点満点中)
Southside With You / 日本未公開 (2016)