War Dogs / 日本未公開 (2016) おまけ
アメリカって本当に間抜けな事件が多い!そんな実録おバカ事件簿...な映画がこれ。あれですよ、『Pain and Gain / ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 (2013)』的な。この映画は、単なる地元の武器密売人が、アメリカの軍の頭脳と精鋭たちが集結するペンタゴンだけでなく、敵である筈のアフガニスタンにまで顧客につけて富を得たバカな20代の2人が主人公。なぜそんな事が可能だったかを、ちょっとだけ説明すると、ブッシュ政権時代にアメリカ軍が(あのバカ)チェイニーの身内・仲間からばかり武器を買っていた事がバレて、それでは独占禁止法でヤバい!と、他から買うようになって、ネットで競売していたからだった。という事で、ブッシュとチェイニーの2人のおバカも関係しているのですね。その辺をこの映画の中では結構小馬鹿にしていて、気分爽快でした!
元々、稼業的に小物の武器密売人だったのがエフラムというおバカで、ジョナ・ヒルがまた体重を増やして熱演。その親友でお金に目が眩んで、その道に入っていくおバカなデイビットをマイルス・テラ―が演じている。この映画は完全にデイビットの視点から描かれている。エフラムは、映画『スカーフェイス』が大好きでポスターも張っているし、あの「ワールド・イズ・ユア―ズ」を使ったりと、自分がトニーでもなったかのような勘違いおバカ。ただ、迷いもないし、大胆で度胸は人一倍ある。デイビッドは環境を理由にする、完全に成功出来ないタイプの男。しかも自分は頭はキレると思っているタイプだね。でも従順。友達にいると、安心できるタイプでもある。そんな2人が、イラクやアルバニアに飛んで、大物になった気になる映画です。
と、『ペイン&ゲイン』よりも世界を股に掛けた分規模がデカいおバカ。扱うお金も凄い金額。物語も面白くてラストとかシビレるんだけど、なんか『ペイン&ゲイン』ほどテンション上がらないんだよね。ジョナ・ヒルもマイルス・テラ―も熱演していて本当に面白いんだけど、最初はジェシー・アイゼンバーグとシャイア・ラブーフがキャスティングされていたと聞いて、ああ、そっちでも観たい!とも思ってしまったのは事実。ジョナ・ヒルは、実録おバカ事件簿系の俳優として着々とキャリアを積んでいる。ジェームス・フランコとの『True Story / 日本未公開 (2015)』も最高だった!今回も、この役の厭らしさとか憎たらしさとか出ていて最高だった!でも本人ちょっと男前なんだよね...(´・ω・`) そこかな...足りないの。
(4点/5点満点中)
War Dogs - Warner Bros. - Movies