なんとなくタイミングを逃して書いておらず、なので見直して書いてみる企画。昔に日本版のビデオが発売された時に、サンプルビデオで見た(そういうのが貰える仕事していたので)。
というか、もう説明不要でしょ!という位、ヒップホップ映画のマスト作品。これと『Wild Style / ワイルド・スタイル (1983)』無しにはヒップホップは語れない!!という位に重要。『ワイルド・スタイル』は半ドラマ半ドキュメンタリーの面白い作品で、こちらの『スタイル・ウォーズ』はドキュメンタリー。共通しているのが、2作品共にヒップホップの中でもグラフィティに重きを置いている所。グラフィティはアートの形として描きやすかったんだろうね。
この映画でも色んな物を対決させている。当時のNY市長エド・コッチvsグラフィティアーティスト、ブラフィティアーティストvsボミングするグラフィティアーティスト、グラフィティアーティストvsNY市民、息子vsママ、ロック・ステディ・クルーvs別のダンスチーム...などなど。まあ何かと対決するというのがヒップホップでもある。だからラップでもいつも誰かが対決している。だからタイトルは「ウォーズ」。
グラフィティは自分の存在を表す機会となった。ラップは自分たちの意見を示す機会となった。ブレイクダンスは自分たちの極限を見せる機会となった。いずれにしても、ヒップホップは「自分たち」なのだ。若者はいつだって自分たちを表現しようと必死なのだ。
『スタイル・ウォーズ』も『ワイルド・スタイル』もどちらも当時のヒップホップの世界が瞬間冷凍されたような作品で、いつ見ても鮮度そのままに私の前に当時のヒップホップ界が瞬時に甦る。リアルタイムでその時を経験できなかった若者たちに、あの頃を体験させてくれる作品なのだ。だから今でも何度も見てしまう。あの当時を経験したくて。だからこそ、この2つの作品はマストとなったのだ。
(5点満点:Unknown:ビデオにて鑑賞、8/9/15:DVDにて鑑賞)