元々ライターとして参加していたアメリカのコメディ番組の老舗中の老舗である『サタデー・ナイト・ライブ』(以下SNL)の人気コーナー「ウイークエンド・アップデート」を担当する事になったのが黒人コメディアンのマイケル・チェ。このコーナーは長いSNLの歴史の中でももっとも長いコーナーになっていて、今までにチェビー・チェイスやジミー・ファロンにエイミー・ポーラーやティナ・フェイが担当していて、番組の中でもスターになる登竜門的なコーナーであった。しかし今まで黒人コメディアンが担当した事は無かった。今回のマイケル・チェが初となる。そんなマイケル・チェとはどんな人物なのか。
マイケルはニューヨークのマンハッタンに1983年に生まれ、高校はあの映画やTVシリーズ『Fame / フェーム (1980)』で有名になった芸術高校を卒業。その後はスタンダップコメディアンとなり、ニューヨークのコメディアンの大会で優勝。2013年にはローリングストーン誌が選んだ「今面白い50人」に選ばれたり、同年ヴァラエティ誌では「見るべきコメディアン10人」の1人に選ばれた。同年にはSNLのライターとして参加するようになり、2014年にはジョン・スチュアートの人気番組「ザ・デイリー・ショー」に特派員として参加。そして今回、SNLのウィークエンド・アップデートのレギュラーとなったのでした。と、物凄くとんとん拍子で成功しており、現在若干31歳!
そんなマイケルは実は参加する前はSNLの事を知らなかった。彼は正直に「俺にとってのSNLはエディ・マーフィで、ビデオでミスター・ロビンソンとかを見たんだ」と語っており、毎週欠かさずテレビの前で見ている訳じゃなかった事も認めている。「俺、イン・リヴィング・カラーが大好きだったんだ。デーモン・ウェイアンズとか彼ら(家族)が大好きでね。だから小さい頃はSNLは見てなかった。けどウィル・フェレルとか出てきた時に注目するようになった。そしてクリス・ファーレイとかビデオで見直すになったんだ」と語っている。
ならば、憧れのデーモン・ウェイアンズのようにSNL辞めちまえ(デーモンはクビだけど)!なんてね。嘘です嘘。でも、これでチャンスを掴んで、大きく活躍してもらいたいですね(同じデーモン・ウェイアンズ・ファンとしては尚更)。エディ・マーフィ級、せめてトレイシー・モーガン級には... でも...なんかくすぶるこの私の思いが杞憂で終わればいいんだけど...
SNLで思うんですよね。やっぱり分離なのか?と。融合は難しいのか?と。でも、「イン・リヴィング・カラー」の成功を見ると、融合は可能。むしろ、キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ(黒人)の下で、ジム・キャリー(白人)はノビノビと自分を表現してスターダムを掴んだ。SNLの制作者ローン・マイケルズ次第でしょうね。そのマイケルズがデーモン・ウェイアンズをクビにしてますからね...