Cast >> Nathan Ingram (Nathan), George David Gonzalez (Handsome Harry), Arthur Abrams, Beth B., Rosetta Campbell, Yoshiko Chuma ...
Director >> Charlie Ahearn
Writer >> Charlie Ahearn
Genre >> Action
Country >> USA
総合ポイント >> 4/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 3 Direct >> 4 Music >> 5
"Money is the real Deadly Art of Survival"
ネイサン(ネイサン・イングラム)は、マーシャルアーツの達人で、レッスンも行っていたが、余りお金もなく、未だ母親とプロジェクトに住んでいる青年だった。ネイサンはNYCの街中で友達と話していたと思ったら、突然ハンサム・ハリー(ジョージ・ゴンザレス)の仲間に襲われた。ハンサム・ハリーは「ディスコ道場」を経営し、そこで麻薬取引をしている人物だった。フランキーという男が、自分の彼女(中馬芳子)がネイサンに寝取られたと勘違いし、ハリーを雇っていたのだった。ネイサンはハリーの仲間に仕返しをするが、今度はハリーが仕込んだ忍者達に追われるのだった…
「ワイルド・スタイル」の監督チャーリー・エーハンが制作した、低予算カンフー映画。本当に低予算でたった2000ドルで制作。登場している少年達はピザで雇われている。しかも撮影はスーパー8でチャーリー・エーハンが撮影している。ネイサン・イングラムはニューヨークのチャイナタウンで訓練した本格的な武道家。NYCでは有名だったので、あの麻薬王のニッキー・バーンズにも目を付けられ、バーンズの事を知らなかったイングラムは1度だけバーンズの為にお金を回収した事もある。しかし実際のバーンズは麻薬撲滅の為に、子供達に武道を教える人物で、この映画が公開されてからほどなくして、銀行強盗をしようとした青年を捕まえ、当時のNY市長に賞を貰っているほどだった。そのイングラムが自分の住む環境を何とか変えたいと制作したのが、この作品である。低予算だけに未熟な部分は多々ある。台詞も笑ってしまう事がある。しかし、ブーツィ・コリンズのコンサートに行った子達が、それについて語っている部分やタクシーでネイサン達が討論している部分はアドリブで実に自然で生々しい。この映画は全体的に映像といいアドリブの台詞といい生々しく、まるで当時のNYCの青年達のドキュメンタリーを見ているようなのだ。
さすが「ワイルド・スタイル」のチャーリー・エーハン。映画全体を見てしまうと、未熟でとるに足らないものかもしれない。でも、そのピースの一つ一つにニューヨークの若者と文化が詰まっている。これが無かったら、あの「ワイルド・スタイル」も無かったのだ。
(11/28/12:DVDにて鑑賞)