何年、いやもはや何十年と撮りっぱなしで、観ずに放置プレイしていた作品です。時代はビデオからDVD、そしてブルーレイに変化しているじゃないですか!テレビ放映していた物を、ビデオに撮って、更にDVDに落としました。アメリカでは割りとTV放映していますが、日本では多分数回。アメリカでもメディアになっておりません。Ebayで見かけるのは、完全に海賊版ですのでお気をつけを。
面白いね。この時代の物語が、私は好きなのかもしれないです。ツボ。ハーレムがまだハーレムだった時代。主人公の4人の女の子はそれぞれ夢を抱いて、ニューヨークのハーレムにやってくるのです。ヴァネッサ・ウィリアムス(セデスの方)が演じたポーリンは、歌手になる夢、そしてリン・ホイットフィールド演じたエスターはお金持ちになる事、ジャスミン・ガイ演じたアリスとヴァネッサ・ベル・キャロウェイ演じたドロシーはよりよい生活を夢見ていた。でもお金がないので、4人の女の子はハーレムの小さなアパートの一室を借りて4人で共同生活をしていたのです。まだまだ夢遠く。そんな彼女達の唯一の楽しみが、サヴォイボールホールでのダンス。タイトルにもなっている「Stompin' at the Savoy」という同じタイトルの曲を演奏していたのが、チック・ウェッブ。彼は実際にサヴォイのお抱えバンドリーダーで、サヴォイでのベニー・グッドマンとの対決が有名。この映画の舞台になった頃にサヴォイで歌っていたのが、あのエラ・フィッツジェラルド。映画には、この2人が出てきて、しかも良い感じに台詞にまでなっております。サヴォイと言えば、リンディ・ホップ。そのリンディ・ホップも元々ダンサーであるデビー・アレン監督によって、見事に甦っております。リンディ・ホップと言えば、これ↓!!
「Malcolm X / マルコムX (1992)」の名シーン。印象ありますよね。でもこれ、なぜかマルコムの映画の中では、ローズランド・ボールルームが舞台になっている。でもマルコムが実際に踊っていたのは、このサヴォイ。「マルコムX」の日本での公開にあわせて、日本初の完訳の形で発売されたあの真っ黒な表紙の「マルコムX」自伝の117ページを読むべし。リンディ・ホップの名前の由来とか、サヴォイについてマルコムが語ってます。ちなみにこのサヴォイの映画でもマルコムの映画でもリンディホップの振り付けを担当したのが、フランキー・マニングとノーマ・ミラー。2人はリンディ・ホップの大使とも言われている人なのです。
そして物語も切ない。非常に切ない。アリスが可哀想。そしてマリオ・ヴァン・ピープルスが演じたウォルターがハードボイルド過ぎる。カッコいい。所謂「Bi**h slap(ビッ○・スラップ)」を見せてくれています。暴力はいけない。でも女の方も生きていくのでやっとだった。
デビー・アレンと言えば...「Amistad / アミスタッド (1997)」というよりも、私的には「フェーム」のリディア先生。そしてこれになりましたねー。素晴らしい!
(4.25点/5点満点中:3/6/12にTV放映分を録画して鑑賞)