全米で公開される前、ヒットしたら絶対に続編を作る!と意気込んでいた「Colombiana / コロンビアーナ (2011)」。「Avatar / アバター (2009)」であんなにブルーだったのに綺麗だったゾーイ・サルダーニャの主演作品。菊川玲との違いを見てほしい。しかしいざ公開するぞ!となったら、ハリケーン・アイリーンがアメリカの東海岸を直撃。ハリケーンで珍しくニューヨークを直撃するかも?との事で大騒ぎ。残念ながらその影響を受けて、この映画の興行成績は散々なものだった。可哀想な、ゾーイ... しかし私は声を大にして言いたい。面白いじゃんよ。アドレナリン大放出じゃんよ!確かにプロットとしては、穴だらけな部分もあるが、ゾーイ・サルダーニャがカッコよすぎる。そしてやっぱり鼻血出ても美しい。ペチャパイだけど、セクシー。そして上手い。ちゃんと訓練したんだろうなーって感じで、スタントに苦労した影が見られる。
コロンビアに咲く洋ランカトレヤ。その名前の由来を持つカトレヤは10歳にして両親が殺されるのを見てしまう。そして自分も命からがら逃げ切り、アメリカに渡る。アメリカに住む叔父さんをなんとか見つける。10歳にして復讐を誓うカトレヤ。叔父さんはカトレヤの面倒を見ながら、殺し屋としてカトレヤを訓練していくんです。10歳のカトレヤの逃亡劇も面白いし、大人になってからクールに淡々に殺しを遂行していくカトレヤも面白い。
まあね、復讐劇=パム・グリア嬢という程に、復讐劇をやらせたら天下一品のパム・グリアが居る。そのパム・グリアは素人ぽさが可愛かったが、このゾーイ・サルダーニャはプロフェッショナルに決めていく。でも自分の存在感を残す事で、過去の自分が受けた悲劇を知ってもらう事になるかもという期待もしている。全てにおいてプロフェッショナル。恋愛したい年頃だし、あんなに可愛かったら周りが放っておかない筈。しかし偽名を使い、感情よりも性欲を満たせてあげる事で深入りさせない。でもその事が原因で少しずつ、バレてしまうんですわ。
日本では普通ゾーイ・サルダナって表記されてますが、私はゾーイ・サルダーニャっていつも書いてます。Saldanaは、スペイン語アルファベットでNの上にチルダが入り、ニャとかニョとか発音する筈。私は彼女のヒスパニックの由来をリスペクトして、わざとサルダーニャと書いている。実は「Premium / 日本未公開 (2006)」を見るまでは、ゾーイ・サルダナと私も書いていた。しかしこの映画のDVDのボーナス映像で共演のドリアン・ミシック等が「サルダーニャ」とちゃんと呼んでいたので、私もそれから変えたのです。今まで「普通の」黒人女性を演じる事が多かったけれど、この役はやっと彼女のヒスパニックの由来が生きてきたなって思いました。
そしてリュック・ベッソン。女性を主人公にしたアクション映画でも知られているパリジャン。彼にとっては朝飯前的な映画。彼のそれらの映画が好きな人にはたまらない作品。
(4点/5点満点中:劇場にて鑑賞)