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ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

Teza / テザ (2008) 779本目

ずっと見たいと思っていたハイレ・ゲリマ監督の作品。ハイレ・ゲリマの作品はなぜか中々見られる事が無かった。アメリカで公開されても単館公開が多くて、見に行くのは難しい。DVDやビデオにはなっているけれど、他よりも少し高めで何となく手が出なかった。
ハイレ・ゲリマは私が大好きなチャールズ・バーネットUCLAの映画科で学んだエチオピア出身の監督。2人共にUCLAの映画科の修士学を取得。同じ時期には「Daughters of the Dust / 自由への旅立ち (1991)」のジュリー・ダッシュとか「Emma Mae / 日本未公開 (1976)」のジャマー・ファナカとかラリー・クラーク(KIDS/キッズの監督じゃない方)が居た。ベン・コールドウェルも一緒。パム・グリアの自伝にはパムが女優になる前にUCLAの映画科に憧れて、キャンパス周辺で映画撮影をしているのを眺めていたとの事。時期的にこの映画人達が居た頃だと思う。このUCLAの卒業生達が作った映画に私はかなり影響されているのもあるので、どーーしてもハイレ・ゲリマも見たかった。昔に比べてフットワークが鈍くなっている私だが、「Jerusalema / 日本未公開 (2008)」を書いた時に、シネマアフリカという映画祭でこの「テザ」も公開されると知り、行ってみようかと... 調べたら10月にも別の映画祭で公開されていたらしい。

かなり長い映画で、着いてから2時間20分ある映画だと知った。近くにいた女性は冒頭寝てしまってましたね。ラストの伏線となる細かい事が最初に散りばめられてますが、アフリカ映画の独特のリズムに慣れてない人は確かに最初は辛いかも。でもその寝ていた女性も途中からは食い入るように見てました。

主人公は故郷のエチオピアの小さな村に久々に帰ってきたけど、足を怪我して義足。でもどうして義足になってしまったのかは、中々教えてくれません。主人公自体も思い出そうとしている感じ。現在進んでいる物語と過去を思い出す回想の物語が徐々に主人公の姿を明らかにしていきます。故郷に帰ってきたけれど、昔自分が育った環境とは変わっていて、過去の子供の頃の自分の姿が主人公を惑わせる。この映画が舞台となっている1990年代にエチオピアは政治的に揺れていた。マルクス主義の独裁政治が続き、同じ社会主義派を名乗る反政府軍もあったが中国の社会主義を目指す者とアルジェリア(だったと思う)の社会主義を目指す者が居て複雑。複雑って私も書いてしまってるので、話とか難しそうに聞こえるかもしれないけれど、見れば簡単に理解出来る思います。大抵の大人は。そしてこの映画も先日観た「Otomo / 日本未公開 (1999)」と同じくドイツでの黒人差別を描いている。こういう偶然続く。

ハイレ・ゲリマはジュリー・ダッシュとスタイルが似てるかな?独特の雰囲気がある。ゲリマはどんな感じか興味あったんですよね。アフリカ出身だけど、長い事アメリカに住んでるから、どんな風に両者が影響しているんだろうか?と。このUCLA組はいい感じでお互いを刺激し合っていた仲間だって事が彼等の作品を見れば良く分かります。となると、やっぱりジャマー・ファナカが異質なんでしょうな。

会場に来ていたエチオピア人や他のアフリカの国の大使と言った人々がかなり感動していたのも印象的でした。ハイレ・ゲリマがかなりリスペクトされているのも伝わってきました。共同制作者でゲリマの姉妹ソロメ・ゲリマの話も聞けて満足でした。

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(5点満点:劇場にて鑑賞)