陽気なラブコメディです。ジャッキー・ロングとジェイソン・ウィーバーという、プチ「ATL / 日本未公開 (2006)」同窓会でもあります。と言っても余り有名じゃないですよね。ジェイソン・ウィーバーは90年代初期から歌手や俳優として活躍する芸歴が長い俳優。でも見た目はその頃から全然変わらない!童顔の可愛子ちゃんです。「The Jacksons: An American Dream / 日本未公開 (1992)」では小さい頃のマイケル・ジャクソンを吹き替え無しで演じてましたね。ジャッキー・ロングは二代目マイケル・ライト(日本映画「ベットタイム・アイズ」の主役)ですね。若いのに声が超渋い!そして元セリーナ・ウィリアムスの彼氏。セリーナとは割りと長く付き合っていたけど、別れちゃいましたね。この頃じゃないかな?別れたの(適当)。そのジャッキー・ロングが主役。歌手のマイヤがお相手役。そして有名人との数々のスキャンダルがあるメリッサ・フォードも出演。
と、出演者だけで中々のB級...いやC級の臭い。と口の悪い私。ジェイソン・ウィーバーは上手いけどね。監督がラス・パー!って、知らないよ!!!!!そうだよね、知らないよね。C級だね。本当は人気ラジオパーソナリティ、そしてインディペンデントの監督で私も「The Last Stand / 日本未公開 (2007)」位しか知らない。というか、それが映画監督デビュー作。この映画が2作目なんです。前作「The Last Stand / 日本未公開 (2007)」ではスタンダップコメディアンを主役にして、コメディという華やかな世界をダークに描いた作品でした。今回は恋愛をテーマに逆に明るく描いたコメディ。恋愛の部分を期待して見ると、実にツマラナイかもしれないけれど、コメディとしては中々面白い!くだらないと思いつつ、ついつい笑ってました。「Doubt & K-3」というラップデュオが出てくるんですが、この2人が漫才みたいに掛け合っていて笑ってしまいます。特にDoubtのキャラはフレイヴァー・フレイヴとかリル・ジョンのキャラを足した感じ。バカだけど憎めないタイプの男で、最後にいいんだこの男が。この男が泣かすとは思わなかった!「Frankenhood / 日本未公開 (2009)」のエンジェル・コーンウェルはニッキー・ミナージみたいで可愛い。
この手のB級・C級・Z級の映画にはお馴染みのクリフトン・パウエルも登場。ジャッキー・ロングとジェイソン・ウィーバーが働いているBBQ屋さんで働いている。ちなみにウィーバーの役はこのお店の店主である白人夫婦の養子。この白人夫婦が所謂ウィガー(Wigger/黒人の真似する白人)で笑える。クリフトン・パウエル演じる役はアフロセントリック(アフリカ回帰)な人で、黒人の現状や歴史をこの白人の店主に語り始めると、その店主は同情でいつも泣いてしまうというオチ。2人でチットリンを洗うシーンとかまである。
ラス・パーは「コメディ」という物を扱うのが上手いですね。今回は大笑いさせて頂きました。でも先に書いたように、ラブロマンスを期待すると...失敗するでしょう。中々、サクサクと観てしまうと思います。全然良い映画という訳じゃないですよ。でも確実に楽しめるとは思います。
(3.75点/5点満点中:DVDにて鑑賞)