Cast >> Ahidjo Mahamat Moussa (Tahir), Hamza Moctar Aguid (Amine), Zara Haroun (Achta : Mother), Mounira Khalil (The Mute Girl), Diego Moustapha Ngarade (Uncle Adoum), Koulsy Lamko (The Father) ...
Director >> Mahamat-Saleh Haroun
Writer >> Mahamat-Saleh Haroun
Producer >> Guillaume de Seille
Genre >> Drama
Country >> Chad
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
Everybody's Beautiful Oral Story
兄のタイル(アヒジョ・マハマット・ムッサ)と弟のアミン(ハムザ・モクタル・アグイド)はある朝、いつも居る筈の父が居ない事に気がついた。サッカーの審判をやってくれる筈だったのにと、2人は学校をサボって父を探し始めるのだった。ふと入った映画館でスクリーンに映る俳優が父に見えた。2人はそのフィルムを盗み出し確かめようとしたが、すぐに捕まってしまった。ショックを受けた母は2人を遠く離れた寄宿舎に入れてしまう。あの父が居なくなった日の朝から、この2人の兄弟と家族の全てを変えていくのだった...
世界中で絶賛されるチャド出身の監督マハマット=サレー・ハルーン。彼はインタビューでアフリカ人監督だからという理由で賞賛されたくない。一人の監督として一作品として賞賛されたいと語っている。だからこそ、彼はこの映画を誰もが共感出来るような物語にしたという。細かい違いはあれど、でもこの映画のキャスティングが日本人であっても全然違和感の無い映画だ。その中でハルーン監督は、繊細なカメラワークで細部に拘った作りで芸術的で美しい作品に仕上げている。チャドと言えば激しい内戦もあると思うのだが、それを感じさせる事なく、そこに住む人の毎日の日常を描いている。監督がチャドに居た頃に聞いた話しを元に作っているとの事なので、少しノスタルジックな部分も感じ、それが映画を更に魅力的にしている。
兄弟愛、家族愛、それらは摂理によって崩れる事もある。だからこそ大切にしないといけないという愛の美しさを問いかけられているように感じる。ハルーン監督はそれをキャラクターを魅力的にする事で美しく我々に訴えかけてくるのだ。
(4/19/10:DVDにて鑑賞)