Steppin: The Movie / 日本未公開 (2007) 619本目
3本続いた古典ドラマから一転。現代ドラマです。でも2007年制作なんですね。この前やっとDVD化されました。しかも今流行りのテーマ。大学のグリーク社交クラブのフラタニティとソロリティが舞台。テキサスの古くからある黒人大学UTSが舞台。ちなみに大学は架空です。大学の社交クラブがテーマになると、割りと真面目に描写される事が多かったですが、今回はコメディ。グリーク社交クラブなので、みんなクラブ名はラテン語ですが、それもパロディにしていたり。監督は俳優としても活躍したマイケル・タリフェロ。「Life / エディ&マーティンの逃走人生 (1999)」のポスターで、バーニー・マックと共にエディ・マーフィとマーティン・ローレンスを巨漢な体で押しつぶしている彼です。その巨漢な体が原因でこの映画を撮影後に他界してます。でもこの映画には業界の巨漢仲間が多数出演。アンソニー・アンダーソンに、ファイゾン・ラブ、モニーク、ジャマールとジェロードのミクソン兄弟(ジェロードはジム・キャリーの「ふたりの男とひとりの女」で有名)が出演。5人がデブネタで笑わせてくれてます。きっとマイケル・タリフェロ自身がデブネタに思いがあったからでしょうね。普通よりも断然にデブネタが多いですもの。ファイゾン・ラブが「チキン・ファイ・アルファ・ベータ」という社交クラブのステップマスターで、笑わせてくれます。アンソニー・アンダーソンとモニークが主役のウェズリー・ジョナサンのおじ・おば夫婦役。でも2人は別撮りだったのがバレバレなカメラワークでした。それにもちょっと笑いました。しかも2人がエロイんです。多分「Next Friday / ネクスト friday (2000)」のパクリでしょうね。まあ笑える所はあるんですが、後にはなーーーにも残らないタイプ。笑いだけを追及。映画としての芸術部分だとかは全然お構いなしですね。そういう意味では同じ大学の社交クラブが舞台で同じコメディなのに「School Daze / スクール・デイズ (1988)」が全然違う事がよーーく分かりますね。スパイク・リーはさすがですよ。沢山笑える所もあるのに、沢山考える部分も同時にあるんですから。一緒にしたら、スパイクも泣いてしまうと思うけど。でもこの映画を見終えて思い出した作品が「スクール・デイズ」です。全然違うなって事でね。
とは言え、ウェズリー・ジョナサンと相手役の女の子が爽やかなので、大学の恋愛青春物としては気分が良いです。ああー、今が一番楽しいんだろうなーーーーーと思わせてくれ、ワクワクしちゃいます。嗚呼、あの若い頃に戻りたい!!!と思わせてくれる爽やかさでした。
この映画の上手い所はデブネタと、後90年代のブラックシットコムファンにはたまらないキャスティングでしたね。私が好きな90年代ベストブラックシットコムの「Family Matters」から、カールパパと長男のエディと長女のローラが参加。しかもウィル・スミスが主演していた「Fresh Prince of Bel-Air」のフィルおじさんも出演。カールパパとフィルおじさんが兄弟という設定で、並んでいる姿を見ると「うぉー」と思いました。後は「The Parkers」でモニークに追いかけられていたドリエン・ウィルソンとかも何か懐かしい。キャスティングが割りと懐かしい面々が多くて嬉しくなりましたね。「Juice / ジュース (1992)」では眩しかったカリル・ケインとか、捕まってしまったアントワン・ターナーとか、元B2KのJ-BoogとかLil Fizzとか、「Juwanna Mann / プリティ・ダンク (2002)」のミゲル・ヌネンズ・ジュニア(彼も90年代に少しだけテレンス・ハワードとTVシットコムをやってた)とか、ブリトニー・スピアーズの元夫のケヴィン・フェダーラインのベイビーママのシャー・ジャクソン(彼女も90年代にはブランディとのシットコムでぶいぶい言わせてた)とか... はあ、90年代よ...
まあでも本当に何にも残らない映画でしたわ。私の90年代の思い出に目が遠くなりっぱなし。あ、でもテキサスという設定だからか、虫の鳴き声とかが入っているのが面白かった。
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(3点/5点満点中:DVDにて鑑賞)