最近何かとカリフォルニアでは話題の同性愛者の物語です。昨日のワンダ・サイクスの発言もビックリしました。このビックリというのは、今まで全然そういう噂すら無かったですからね。さすがワンダ・サイクス、素晴らしい意見でした。
舞台が南部のルイジアナというのが、珍しいですかね?南部という事で、差別的で閉鎖的...という南部への偏見をも弄んでいる興味深い作品です。今はニューヨークで弁護士として活躍中の主人公が、幼い頃からの親友で彼も同性愛者だったが、その友人が殺人事件に巻き込まれた事から葬儀出席の為に故郷のルイジアナに戻ります。黒人で同性愛者というだけで、捜査もされなかったので、弁護士としての知識のある主人公が親友の死を捜査していきますが... 2時間近くある作品でして、面白い作品ではあるのですが、途中間延びする所があったりテンポが遅かったりと集中力が切れちゃいます。もうちょっとコンパクトにまとめたら、もっと面白かったかもなーと思います。インディペンデンス映画でして、最近では知名度のあるスターがインディペンデンスに出演する事も多いですが、この映画はまだまだ無名の俳優が出演している正真正銘のインディペンデンス映画。主人公や友人のお母さんとか、友人の兄弟とか中々上手かった。
後、捜査をしていく主人公に向かって中年の同性愛者が「何でこの事件にそんなに取り付いて探しているのだ?」と問うシーンがありますが、その答えはこの映画ではあんまりハッキリ出てなかったように思います。同じ同性愛者ゆえなのか、親友だからなのか、それともこの事件というそのものに取りつかれたのか...
色々なドラマも入ってましたね。同性愛者同士のパートナーとの喧嘩、母との確執等。殺された友人のお母さんがいい事言います。「お母さん達はそういう事でも乗り越えられるのよ」という台詞。主人公は自分の母からは拒絶されています。そのお母さんも乗り越えようとしますが...
一番最初に書いた通りカリフォルニアでは今、同性愛者と黒人という関係が注目を集めています。だから余計に今回のこのテーマとこの映画の結末は中々興味深いと思います。また考える事も多いですね。カリフォルニアでは、出口調査で同性婚権に70%の黒人が反対票を投じた事で、黒人がバックラッシュを受けていると何度か書きました。でも、この出口調査というのが曲者だと思うのです。他の出口調査で毎回行われている質問の答えが同じようであれば、その調査にぶれは無いと思うのですが、今回が初めての調査結果ですし、それが何回も続いてなら分からないでもないんですけどね。この一回での出口調査で黒人多数=ホモフォビックと決め付けるのはどうかと思う。
あとサービスなのか分からないのですが、割りと男性の裸シーンが多かった。そんなの知らなかったから、寝る前に見ていたら丁度裸になっているシーンの子供が部屋に入ってきたので、即効消して昨日書いた「リトル・リチャード」を見た。何かエロDVDを見ているのを見つかった親父のような行動してしまいました... 真面目な映画なんですけどね。裸のシーンが無かったら堂々と見れたんですけど。
所でこの映画で友人の兄弟を演じたドゥエインという役の人が、何かマーロン・ウェイアンズを思わせる風格だったわ。
感想はこちら。
(3.75点/5点満点中:DVDにて鑑賞)