New Jersey Drive / ニュージャージー・ドライブ (1995) 33本目
スパイク・リーが製作総指揮を務めた事で、宣伝には散々それが利用された作品でしたね。
私が好きなのは1点。Gabriel Casseus (ガブリエル・カソーズ)が出ている点です。このような現代的なドラマでも、「The Wedding」のような古典でも、「Harlem Aria / 日本未公開 (1999)」のようなちょっとコメディでも、「Brothers in Arms / デスペラード・イン・ウエスト (2005)」のようなウエスタンですらこなしてしまう器用な人。「Get on the Bus / ゲット・オン・ザ・バス (1996)」等でも有名かな??でもやっぱりこの映画や「Lockdown / ロックダウン (2000)」みたいな方が得意ではあるかもしれない。一度は見たことのある顔だと思うんです。特にハンサムな訳でもないし、特にブサイクな訳でもない顔なんですけど、私は一目置いているので、ハリウッドでも一目置かれるようになって貰いたい。という訳で前置き長いですけど。
救いようがないというか...空しいんですよね。何だか。「Life / エディ&マーティンの逃走人生 (1999)」のような切ない空しさじゃなくって、どうしてなんだろうなーというネガティブな空しさ。分かるんだけど、分かりたくないというか... 全てを環境のせいにしちゃうのがなーと思いました。その辺も分かるんですよ。でも分かりたくないんです。グダグダ言わずに頑張れや!って思っちゃうんですよね。何かポジティブな面が無くって残念に思うんです。ラストは少しポジティブでしたが、何か取ってつけたような在り来たりなラストだったし。と、ここまで私を冷酷にしてしまったのは、その主人公となる少年達の描かれ方が問題だったと思うんです。上で熱く語っているガブリエル・カソーズが演じたミジェットという役は、あんまり詳しく描かれる事も無かったんだけど、彼だけはその理由が分かるんですよね。それこそ、盗難車に関しては一目置かれる存在であり、リーダー格の素質もある。でも女の子に関しては奥手で、昔付き合っていた女の子を今でも思い続けていたりする面があって、人一倍感受性の強い男の子。彼のラストは自殺行為。そういう子なんですよね。でも主役のジェイソンについては、その理由みたいのがあんまり分からない。だから自分もその身になってみてやっと分かるみたいな。普通なんですよね。何か見ている方も救われないんですよ。
ま、これ見て思ったのは、やっぱりガブリエル・カソーズが好きって事ですかね。スパイク・リーも監督じゃなくって、製作総指揮という立場ではいつもの力で引っ張るスパイク・リー・マジックも出てこないんですね。また、いつもコミカルな役の多いDonald Faison (ドナルド・フェイゾン)が、悪い子ぶってるのが可愛かったかな??
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(4.25点/5点満点中:DVDにて鑑賞)