ブラックヒストリー強化月間の2弾目。ブラックムービーの偉人さん、いらっしゃ〜い!2人目は、ゴードン・パークスさんです。
ゴードン・パークスは映画監督としてのみならず、というか写真家としての方が有名かもしれないです。さらに作家や作曲に絵画とマルチな芸術家でした。そう一言で彼を表すなら芸術家。すべてが中途半端じゃなくって、一流だったから凄いです。今みたいに歌手がちょこっと映画に出てくるのとは訳が違います。そういえば、私が日本に居た時にいつものように笑っていいとも!の前の前の番組を見ていたら、なんとディノスだったが主催で、ゴードン・パークスの絵画展が日本で行われると言っていた。写真じゃなく絵画ね。行きたかったんだけど、ちょうどこっちに来る予定になっていたので、スケジュールが合わず泣く泣く行けませんでした。マジ、ショックよ。
写真家としても「ライフ」誌の専属カメラマンとして、沢山のアメリカの影を撮影した。あの星条旗をバックに箒とモップをもったおばさんの写真とか、ものすごく見る者に訴えかけてきますよね。モノクロだからか、ほりが深く皺とかがはっきり見える。なんていうか力強い写真。前に撮影したブラジルのスラムで住むフラビオにまた会いに行くシーンが興味深いです。
映画では、自分が書いた小説「The Learning Tree」を映画化。この映画は逆にカラーで凄く美しい映像。その映画のオープニングと、このドキュメンタリーのオープニングが同じカンザスと思われる場所で撮影した感じ。そっくり。「黒いジャガー」だけじゃないのよ。あ、そうそう。ずっと見たかった「Killer Of Sheep」を見た後、抜け殻のようになってしまって絶対に見たい!という映画が無かったんですが、思い出したんです。次に狙っているのがこのゴードン・パークスが監督した実在したブルース歌手のレッドベリーを描いた「Leadbelly」です。この映像がちょこっとこのドキュメンタリーでも流れたんですが、物凄く良さそう。レッドベリーを演じるのが、「The Mack」という映画で主役のゴールディの弟で運動家グループに入っているオリンガを演じたロジャー・E・モーズリー。しかも「110番交差点」のポール・ベンジャミンが出演しているのだ。どうやらブートレッグと思われるものが、E-Bayで売っているのだけど、正規品以外で映画を見るのは嫌いだし。正規品なら買うんだけど。どうも怪しい。いくら見たいからと言って、ブートレッグで買うのは映画好きとしてどうかと思うし。大人として人間としてどうよ?って思ってしまうんです。いまどき真面目過ぎるとか言われちゃうのかもしれないけれど、子の前では当たり前でしょう?怒る立場なので、その辺はちゃんとしたいんです。
あとこれだけの才能ある人なので、やはり女性が放っておかない。その数々のロマンスも語られています。びっくりしたのが、CNNの人気アンカーとしても知られているアンダーソン・クーパーの母であり、鉄道会社の資産家の娘であったグロリア・ヴァンダーヴィルトともロマンスがあった事。
この作品にはプロデューサーとしてデンゼル・ワシントンが参加しています。そしてナレーションは、アルフレ・ウッダード。
いいカメラマンはいい人でないとならない...というゴードン・パークス。その人柄に触れられる作品。またタイトルの「Half Past Autumn」...人生の秋を半分過ぎたという意味だけど、パークスの場合は当時88歳にして「まだその人生の半分あるのだ」という意味だと言う。本当にいいカメラマンでした... 彼の写真の作品はこちら。
感想はこちら。
(4.5点/5点満点中;DVDにて鑑賞)