西部劇熱おさまらず。いやー、この映画最高!何がって全てが!「The Mack / 日本未公開 (1973)」のマックス・ジュリエンが主演で脚本書いてる西部劇。「俺たちに明日はない」みたいな感じ。でもラブストーリー。相手役が私が70年代のヒロインでパム・グリア嬢の次に好きなヴォネッタ・マッギー。なんでもジュリエンとマッギーって、この頃に同棲していた恋人同士だったらしい。その二人の熱々な感じがスクリーンには表れている。しかもね、タイトル曲を作ったのがラヴのアーサー・リー。もうね、これ以上のものはないでしょ!ってな位に、二人が曲にマッチしている。観た後は、この曲がずっーと繰り返し、私の頭に流れております。二人の川でのイチャつきシーンと共に。そしてこの映画の監督が「Super Fly / スーパーフライ (1972)」のゴードン・パークス・ジュニア。もう説明は不要ね。名前だけで、あの「Shaft / 黒いジャガー (1971)」のゴードン・パークスの息子って分かって頂けると思う。今回も写真やスローモーション等を使って、見事にオシャレで面白い作品に仕上げている。もっと長生きしてくれたら、面白い映画を一杯作っていただろうなーと思うと、本当に切なくなる。ジュニアは飛行機事故で44歳という若さでこの世を去っている。ゴードン・パークスがドキュメンタリーで息子を語るシーンがあるんだけど、胸がはち切れそうになる程悲しくなる。
ヴォネッタ・マッギーが演じたのがトマシーン。女性ながらにバウンティハンターで生活している。マックス・ジュリエンが演じたのが、ブッシュロード。殺人事件でお尋ね者。トマシーンはバウンティハンターだから、ブッシュロードがお尋ね者になっていたのを知る。トマシーンとブッシュロードは恋人同士だったが、喧嘩別れしていた。でもトマシーンは気になってブッシュロードを探し、二人はまた一緒になる。そして二人は銀行強盗でお金を稼ぐようになり、そのお金を食料に換えて、貧しい人達に配り始めた。しかし連邦保安官のブガティに追われる事になって...
トマシーンとブッシュロードはずっと逃亡生活。ブカティと二人のいたちごっこは、ルパン3世ぽい。でもトマシーンは女性。いつかは、落ち着いて生活する事を望んでいる。そんな彼女にもつかの間だけれど、落ち着く事が出来て... と、この西部劇、男性よりも女性の方が支持が高いと思う。トマシーンがとにかく魅力的。いつもは可憐なヴォネッタ・マッギーが、最高にカッコいい。でもやっぱり可憐。落ち着く事が出来た時の彼女の女らしさは、パム・グリア嬢には無いかなー。
ラストの終わり方も最高。とにかく最初に書いたように何もかもが最高。でもかなり切ないよ。そして私が大好きな「Cooley High / 日本未公開 (1975)」のグリン・ターマンも出演している。ジャマイカ出身のジョモっていう役。こういう明るい役が似合うよね。ラッキーな帽子を被っていて、それを外した直後に...切ない。
この映画、ずっと観たいと思っていた。正規版じゃないブートレグが売られているのは知っていたけど、ブートレグで観るのもなーと思っていたら、TVで放送!この映画が放送された「Bounce」っていうチャンネルが素晴らしいんだ!まあ、CM入るのが難点ではありますが、ラインアップが最高。この映画みたいにブートレグしか出てない映画や、ビデオ発売しかされていない映画とか、かなり放送している。Starzのブラック映画専門チャンネルより、全然使える!黒人向けのチャンネル増えているよね。BETにTV OneにBounce... 映画の選択だったらBounceが今の所一番のお気に入り。このBounceは、あのアンドリュー・ヤングとキング牧師の息子マーティン・ルーサー・キング3世、そして映画監督・プロデューサーのウィル・パッカーとロブ・ハーディが始めたチャンネル。楽しませてもらってます、あざーす!
(5点満点:2/9/13:TV放映にて鑑賞)